#036 つぶつぶが飛んでくる
俺ァときどき無性に飛んでくるつぶつぶを避けるゲームをやりたくなるんだ……。
だいたい年に一度くらいの頻度でよ……。
(安酒をクルクルしながら)
(いらん小芝居)
という訳で今回は弾幕STGの話。
ただし私は反射神経などのアクション的才能にさして恵まれなかったぬるま湯ゲーマーですので、ここではガチの弾幕STG(cave作品など)の話はせず、この程度のプレイヤーにも優しくしてくれる親切なSTGを2作品ほどご紹介しましょう。
なお、ここで言うぬるま湯ゲーマーのウデの基準は……
「東方紅魔郷のノーマルを最後までプレイできない」
「東方永夜抄のノーマルはなんとかクリアできた」
「自機狙い? 自機外し? そこまで考えてないな……」
くらいが目安です。
ボムとか余裕で抱え落ちしちゃうタイプですね(自己紹介)。
プレイスキル不足の初心者にも優しいというのは、必ずしも上級者にとって味気ない・物足りないということとイコールではありません。
以下におすすめする2作品は難易度設定が柔軟であり、初心者がノコノコ入っていっても「ゴールできた!」と達成感が得られるところまでエスコートしてくれますし、物足りなくなればどこまでも昇ってゆけるよう上級者向けのメニューも用意しています。
上級者向けを試しに齧ってみたら辛すぎて、泣きながら飛んで帰った私が言うんだから間違いない。
ありゃ人間のやる難易度じゃないぜ。
そういうのが好きな人外がおいしく頂けばよいと思います。
【ネコネイビー(+デイドリーム・エディション)】
フワモコかわいいネコチャンたちを操って、謎めいたゆるキャラたちをボンガボンガ倒しつつ、ネコアイテムをジャラジャラ集めつつ、最終的に未確認生物(UMA)を持ち帰るSTG。
自機も敵も果てはUIまでまるっと手描きで出来ている贅沢仕様。画面からにじみ出る癒しのオーラは無限大。
しかし初心者はEASYでもある程度練習しないと通しでクリアできないぞ! 要注意だ!
難易度はEASY→HARD→DEATHの三種類。PC版においてはHARDノーコンで最後までプレイできる体験版「コネコネイビー」が公式ページで配布されているぞ!
※もう今日は抑えがきかなくなったので見境なくURL貼っちゃうぞ!
窮地に瀕したプレイヤーを救う必殺技としてのボム。初心者にとってはギリギリまで温存しようと粘った結果いわゆる「抱え落ち」してしまいがちな要素ですが、ネコネイビーにおけるボムは窮地より「ここで稼げる!」というタイミングでドカドカ使うのが正解です。
というのもネコネイビーにおいてボムの判定に当たった敵および敵弾はすべて「スコアアイテム」に変わり、スコアが1億点貯まるとエクステンド=残機が1つ増え、結果としてミスをリカバリできるからなんですね。
あと敵弾と敵が画面いっぱいになったタイミングでボムを発動して、黄色のスコアアイテムをジャラジャラァーッ!! ウワーッ大漁だァーッ!! って集めるのが単純に超楽しい。直感的に気持ちがいい。ので積極的に狙うのをオススメします。
当初Steamで購入し、キーボード操作でEASYクリアを目指した結果最終面を抜けられず挫折してしまったのですが、あのボムの快感が忘れられず改めてスイッチ版を購入したところアナログスティックの操作感と相性が合ったのか、ようやくノーコンクリアを達成しました。
なんなら勢い余ってDEATHまでクリアしました。楽しかった。
順当にプレイヤーを成長させてくれるのも、ゲームの設計が優れている証です。そういうゲーム素敵よね。
ちなみにスイッチの方は「デイドリーム・エディション」といって∞モードが追加されたバージョンです。
∞モードの歌がイイ感じで驚きました。サウンドトラックのセンスも光ってます。DAY 5の頭のネジやらスコアのケタやらが飛んでっちゃう感じのBGM、特に好きでした。DAY 7のトラックも和ゲー最終面らしい音楽でグッとくる。
紹介記事ならもうちょっとドカーン! ジャラーッ! な画像をお見せできたら最高だとは思うのですが、いかんせんプレイヤースキルの関係で佳境の画をスクショできない(余裕がない)ため文字だけで熱弁いたしました。
ここに自機筆頭のムギちゃんでクリアしたときの一枚絵もございますので、雰囲気だけでも感じ取ってもらえれば……。
蛇足。
ネコネイビーは「レスポンスの良さ」「画面・UIの見やすさ」なども磨き上げられており、その点でも人に勧めて回りたい作品です。
妙にハマってしまったけど操作感だけはどうにかしてほしかった某く○おくんガールズACTゲームに対して、作者の方が私の思っていたのと同じような文句を付けておられて(アッ、やっぱりUX全般にはこだわっている人なんだな……)と密かに納得したのはここだけの話です。
変なところで信頼感をより一層深めてしまった……。
新作期待してます……。
【Maiden & Spell】
難攻不落の地下ダンジョンへと踏み入れた魔法少女 VS 地下に広がる「星の王国」を護る怪物少女、美しく開戦!
こちらはちょっと限定的なレビューになります。私がプレイしたのは以下の条件のみ。
・スイッチ版
・ストーリーモードのみ
・難易度ノーマルのみ
メインコンテンツはPvPで、対戦システムが相当練られいる&カジュアルで面白いらしいのですが、いかんせん対人で勝敗を決するゲームが苦手なもので(一戦だけ試してみたけど聖鳥にボッッッッッコボコにされて笑うしかなかった)、ここではシングルプレイのストーリーモードのみ紹介します。
元々がお安いので、ストーリーモードだけでも十分に元は取れると思いますよ。そこから対人戦も楽しめるなら十二分でしょう。
雰囲気としては「英語圏からやってきた東方」と言えば割と的確かと思います(それは畢竟“西方”と言うべきなのでは、というツッコミはさておき)。
シンプルでかわいらしい少女たちが各自のストーリー=それぞれ6ステージを通してダンジョン「大輪」に挑んだ背景、「宝物」を求める理由を明らかにしてゆきます。
なお、ここで明らかになるのは「誰かが不幸になるような不都合な真実」ではないので、昨今のシリアス100%なゲームシナリオの数々により精神がささくれてしまった諸兄にも安心の設計です。
少女たちはみんな真剣ですが、それで苦しんだりすることはほとんどないので、恐れることなく地下王国の深淵へ迫ってゆきましょう。
難易度ノーマルの歯ごたえはなかなか絶妙な具合でした。
自機の体力が4に設定されていて、被弾によって1ずつ減り、体力が0になると3枚ある自分のカードが1枚減ります。このカードが無くなったら負け。
なお、ノーマルにおいてはCPU(=ストーリーボス)のマグナス(=ボスが体力1になったときに繰り出す攻撃)を耐え、CPUの体力を削り切れば自分のカードと体力がMAXまで回復するので、一つのマグナスでカードを守り切れば実質コンティニューし放題です。更にはゲームオーバーになってもそのステージからやり直せる! すごくやさしい!
初級レベルのプレイヤーにとっては「自カード3枚」が非常に絶妙な調整で、特にエキストラストーリーの高難易度マグナスでは「あと一歩で倒せるのに、ギリギリ届かない」状況に何度かブチ当たりつつ、一晩おいたり冷静に戦略を練ったりを繰り返して自力で切り抜け、達成感に浸る……という弾幕ゲーの醍醐味ともいえる体験をさせてもらえました。
これがGWの連休で体験できたんだから、価格的にも時間的にも大変お手頃。
これはすごく個人的な話ですが、一番好きな魔法少女が聖鳥ちゃんで、一番弾幕が避けづらくて苦手なキャラも聖鳥ちゃんでした。初めて対人戦でボッッッッッコボコにしてきたのも聖鳥ちゃんだし、何か運命じみたものを感じます(?)。
しかしあの輪っか状の弾、避けづらすぎないか。交差はズルい。絶対に当たる。挟み撃ちにされる。
同じように苦手だという方がいらっしゃったら、一つだけアドバイス。後ろに逃げるより「当たる!」ってタイミングでエイヤと前に出たほうが案外無傷で切り抜けられます。不思議だね。
構造的に不思議でもなんでもないけど、体感からすると不思議で仕方ないのですよ……聖鳥ちゃんは敵に回したくない……。
ちなみに一番好きな怪物少女は変身後の黒龍の娘ちゃんです。カラーリングと性能がシブいね。
上の2作品は「紅魔郷のノーマルがどうしてもクリアできない……」なレベルの人でもある程度遊べて、ちょっと練習すればエンディングまで自力でたどり着ける親切なSTGだと胸を張ってオススメできます。
STG苦手でも、突如として弾幕を避けてみたくなった! どうしよう……とお困りの際に思い出していただければ幸い。
といったところで今週はここまで。
また次の日曜に。