週報タルトトタン

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#039 俺屍R、業原一族の話


 俺の一族の話を聞いていってくれ。

 本日はPSP版「俺の屍を越えてゆけR」の2周目プレイの記録を振り返りながら色々と語ってみる回です。
 私自身のプレイ遍歴としては俺屍2俺屍R(Vitaでプレイ)という逆流型です。今となってはおぼろな2の内容を思い出すに、よく分かっていないうちに2を通過してしまえたのはある意味で幸いだったように思います。

 2では初見のシステムやあのシナリオについていくのだけで手一杯で一族への思い入れがあまり育たなかったので、Rの方でがっつり一族のキャラ妄想に情熱をつぎ込んでRPに勤しんでおりました。それもだいたい3年前のことです。月日が流れるのは早い。


 1周目プレイは細かいことを気にせず自由気ままに体当たりプレイする方針で進め、2周目でキャラ総評や毎月の行動をメモする形に切り替えたため、振り返りプレイ記を書けるだけの資料が残っているのが2周目一族だけという……。
 1周目の子らもところどころ名前を憶えていたりするんですけどね。他人様の動画やプレイ記を拝見してると特定の顔グラで「あ、○○だ」って言っちゃったりね。

 難易度どっぷり固定だったために世代がけっこう進んだのと、ツリー型家系で人数が嵩んだのとでひとりひとりにスポットライトを当てて語ってゆくととんでもない長さになってしまいそうなので、ざっくりと各当主の代ごとの解説だけに留めるつもりです。


 それでは以下、極めて個人的な『業原一族』の振り返り記です。
 引き当てたタイトルは『業原一族 定めにあらがうものたち』。

 


 6/13追記:俺の屍を越えてゆけ 家系図ジェネレータ(Ver.2.7.2)をお借りして家系図を作りました。あと画像も追加。
 

oreshika.net

 

 

 

 

 決まり事がないとプレイ傾向は1周目と同じになってしまいそうだったので、以下のようにルールを定めました。

 ・初代当主の名は「業原元八(なりわらのかずひら)」
 ・初代当主が初期女神様との子を一人ずつ成し、4つの家系を最後まで守り通す。
 ・各家系を、上から「道流(当主家)」「継流」「実流」「正流」とする。
 ・男子は「○道」のように家系の字から一字もらって名付ける。
 ・女子は「お○」と読めるように一字のみの名前にする。
 ・どっぷり固定。
 ・幻灯は毎年4月に。

 特に厳しい縛りではないかと思います。どっぷり・即・高難易度と言えるようなシステムではなかったと思いますし(あやふやな記憶)、家系も4つだけならそこまで厳しいこともないはず。なかった。多分。


 なお、顔グラの対応番号は下記サイト様のものを引用させていただきました。
 並び方は公式指南書に準拠しておられるそうです。

nakamay.harisen.jp 

 

【初代とその子供たち、二代目まで】

f:id:tarte-tutan:20210613161951j:plain [元八] 信条:明鏡止水
 初代当主、剣士、男15番。源太とお輪の息子。

f:id:tarte-tutan:20210613162046j:plain [お凪] 悩み:ニキビ
 二代目当主、薙刀士、女3番。元八、ささらノお焔の娘。

f:id:tarte-tutan:20210613162101j:plain [お結] 趣味:凧あげ
 継流、弓使い、女24番。元八、魂寄せお蛍の娘。

f:id:tarte-tutan:20210613162119j:plain [俊実] 得意:竹馬
 実流、槍使い、男2番。元八、飛天ノ舞子の息子。

f:id:tarte-tutan:20210613162131j:plain [吉正] 自慢:逃げ足
 正流、剣士、男19番。元八、お地母ノ木実の息子。


 初代の名前は「一から八へ」を由来としているため、元と書いて一と読み替えて「かず」、八と書いて平と読み替えて「ひら」と呼んでいます。なかなかの無理矢理加減。
 また姓の「業原」は、なんちゃって藤原氏分家感+葦原の中つ国(人の生きるところ)+人の生で避けられない業……などなどのイメージを練り込んで決めましたが、3年経って振り返ってみると「なりわらのかずひら」とはどうがんばっても読めなくてデヘヘと笑うしかありませんね。ご愛嬌。

 火の髪・瞳・肌が揃った当主の時点で「オッ、この流れは……」と思っていたのですが、まさかここまで始祖たちがガングロで揃うとは予想しておらず。業原一族、見た目が滅茶苦茶に治安悪そうな滑り出しになりました。
 が、ステータスや経歴を見ると案外心優しそうな者たちが揃った時代でした。
 特に初代とその子お凪二人での出陣に奔走していた頃は、なかなか泉源氏を習得できなかった娘の分まで初代が回復術をかけてあげたりなど、「親子……」と思わせる場面が多かったです。
 初代は実子全員に自ら訓練を施し、出陣も彼ら4人の経験を優先させたため戦士としての華々しい記録は残っていません(プレイヤーである私が、まずは四流を完成させねばと意図的に「育成者」として動かしていたからなのですが)。
 ですが、戦績と引き換えに「子供ひとりひとりと向き合った父親」としての肉付けを得、さらに「自身では鬼に立ち向かえないと悟った」という苦い心境まで読み取れる人物となりました。
 プレイスタイルもそうですが、生まれてきた各家流の始祖たちの個性(PSPで追加された特技や趣味などのフレーバーテキスト)が軒並みチビッ子のそれだったため、ニキビが悩みのしっかりもの長女、凧揚げが好きなのんびり屋次女、竹馬が得意なやんちゃ坊主長男、お説教から自慢の足で逃げる次男、そんな子供たちに囲まれた初代のキャラ付けが「父親」になってしまうのは必然だと思うのです。

 お凪が「感じられるものすべてを覚えていたい」と遺言で零したことで、この一族のメインテーマが“短命であろうと、神と交わろうと、鬼を何匹と斬ろうと、人として在ること”に決まったように記憶しています。
 またお結が姪に「みんなの進言をきいてやってね」と遺したことで継流(第二子の家系)が道流(第一子、当主の家系)をサポートする役割を持ちましたね。当主を務めた姉の娘(新当主・三代目)にこの言葉を遺すっていうのがね……。
 俊実は兄弟たちの盾となり死地を体験していて、彼の家系である実流(第三子の家系)が「守る・育てる」色を担うきっかけとなりました。いやどっぷりプレイが下手だったのが原因でしたが。彼にはまったく申し訳ないことをしました。
 吉正は心の素質が全体的に低かったために末っ子気質。剣士で末っ子ときたら寡黙だな、と勝手に思っていたら遺言も「これでやっと、ゆっくりできる……」だけで驚きました。名刀長舟の使い手でした。


 おっと、各世代をサラッと触れるだけだったはずだったのに思った以上に語ってしまっているぞ。
 これはもしかしたら記事が前後編になってしまうかもしれない。
 前後編で済めばいい方か……3~4本で収まる……か……?(どんどん自信がなくなってゆく図)

 


【三代目と気の優しい弟たち、あと自由人妹】

f:id:tarte-tutan:20210613162156j:plain [お紅] 悩み:不覚の涙
 三代目当主、薙刀士、女17番。お凪、風馬慎兵の娘。

f:id:tarte-tutan:20210613162211j:plain [直継] 得意:錠前破り
 継流、槍使い、男40番。お結、天目炎耳の息子。

f:id:tarte-tutan:20210613162215j:plain [博実] 好物:粕汁
 実流、弓使い、男38番。俊実、みどろ御前の息子。

f:id:tarte-tutan:20210613162218j:plain [お涼] こだわり:画数
 正流、壊し屋、女12番。吉正、風車お七の娘。


 この三代目お紅がね、まー強かったんですよ。割と早いうち(3ヵ月)から当主を襲名、薙刀かまいたちを携え、一族随一の馬鹿力で討伐体トップの攻撃力を叩き出すとか、初めて大江山へ突っ込むとか、心の火が強いくせに不覚の涙が出ちゃうとか……。
 出るじゃないですか、俺屍をプレイしてると。ポッと出てくる強烈な個性のスター。業原一族においては、初めてのスターは間違いなく彼女でした。まだまだ備えの足りない時代でしたから、上世代の叔父たちが目の前で死地を経験したりとしっかり失敗体験もしているんですよ。
 つまりお紅ちゃんは正統派成長ヒロインなんですね。俺屍における成長ヒロインってプレイヤー側にも共感しやすいからスターとして見られやすい気がします。

 もちろん同世代の一族も味付けの濃~い子らでした。
 直継は錠前破りが得意なだけに心配になって「まっすぐ育てよ!」と直の字を付けましたが、苦労人の俊実に師事したり、ステータスのバランスが良かったり、術の覚えが良かったことから勉強家キャラを確立したり、気が付けば真面目くんに育っていました。彼が継流における最初の槍術士でしたね。
 博実は心の水が突出していたため「賢く心優しいが気が弱い弟」のイメージが強かったのですが、後述する次の世代で女子が続出したため(計6名!)気が付けば一族女子たちのお兄ちゃん・お父ちゃん・おじちゃん枠に収まっていました。当時のメモにも「家族のとりなしに奔走する縁の下の力持ち」と書いてました。下の子たちと物凄く縁深い人物です。
 お涼は心の風が突出しており(土の家系のはずなのに!)、さらには壊し屋=バクチ職業のはずが驚異の命中率を誇るメインアタッカーとなったため「よっ! 壊し屋お涼!」と攻撃のたび囃していた覚えがあります。女所帯の姉貴ポジションに長くいたため、妹をイジり倒したりする自由人な印象がある子でした。娘の代に譲るタイミングで妹たちが岩清水の槌を三つも持ち帰ってきて大爆笑する事件もありました。

 三代目は「振り回される弟二人」「ストップどころか面白がって焚きつける妹」のワチャワチャした時代でした。

 

【四代目ガールズ、推参!】

f:id:tarte-tutan:20210613162222j:plain [お隼] 日課:腕立て千回
 四代目当主、薙刀士、女10番。お紅、鳳あすかの娘。

f:id:tarte-tutan:20210613162224j:plain [お新] 自慢:鎖骨の形
 継流、槍使い、女11番。直継、陽炎ノ由良の娘。

f:id:tarte-tutan:20210613162227j:plain [お香] 悪癖:考えすぎ
 実流、弓使い、女19番。博実、木曽ノ春菜の娘。

f:id:tarte-tutan:20210613162230j:plain [お倫] 来世は:刀鍛冶
 正流、剣士、女32番。お涼、やたノ黒蠅の娘。


 この辺の世代(大江山越え前)は鬼がそこまで強くなく、一方で一族がメキメキと戦力をつけてゆくので、割とどの一族でも黄金世代になりやすいんじゃないかと思います。
 業原一族も例にもれず、更にはこのあたりで6連続女子を引いたため「強い女子続き」「初代以降ずっと女子当主」の流れが発生しました。とにかくこの辺のガールズは強烈なパワーで胸のすくような戦いをしてました。

 お隼ちゃんは見た目はおしとやかなはずなのに、安定感のある体素質と腕立て千回をこなす圧倒的フィジカルプロフィールから「母親譲りどころか遥かに凌ぐレベルの熱血当主」というキャラ付けがすぐさまなされました。君強いものね……。
 前のめりな姿勢から、最初は功を焦りがちな当主でしたが、各地から術や武具を着実に集めて実績が伴ってきたあたりから技の風が伸び、薙刀かまいたちを使いこなせるようになって風格が出てきました。この辺の展開もドラマチック。
 後半は心の風が水を超えてきたことから、前述の壊し屋お涼からの影響を受けて肩の力が抜けたっぽいです。

 お新ちゃんも父上の職と役割を継いで槍術師として頑張っていました。四代目お隼が活用していた術を次の月に覚えたり、意外に人と張り合うタイプの娘。当主のライバルであり、背中を預けあって戦った名コンビの片割れでした。その後、今までの一族の中でいちばんの長生きをし、お隼に任された次代をギリギリまで見届けるというドラマ……。
 お香はいかにも気の優しい博実の娘といったところ。来訪時のイツ花のコメントが「肩甲骨と鎖骨の線がとても優雅」だったためにお新の鎖骨の形自慢と被ってしまい、ライバル気質の姉VS考えすぎて悩みまくる妹の喧嘩が真っ先に勃発するなどの事件もありました(あくまで想像ですが)。いいタイミングで大将に木霊の弓の眠りをかけてくれたり、仙酔酒を使えるようになったりととにかく気の利く娘でした。
 お倫は見た目だけで言えば博実にそっくり。心のステータスが低く対人関係が苦手そうということから、人倫を思えよということでお倫と命名しました。またみんなのお兄ちゃん博実の後から来たことから、彼にちなんで「博龍丸」という継承刀を作成、お倫に授与するという家族ドラマもあったり。体のステータスが率先してメキメキと成長していったため、口数少なに家族を支える野生児のポジションを得ました。


 この世代の彼女らは、とにかく前後の世代と縁が深かったように思います。
 とくにお倫の最終出撃が印象的でした。
 母は壊し屋お涼、祖父は剣士吉正の彼女が健康度の下がった月に忘我流水道へ赴いた月、お涼最期の事件を思い出させる「岩清水の槌三つ」や祖父の得物「名刀長舟」が手に入るという偶然が重なり、ああ、彼女とその息子の最期を見守りに来てくれたのかな……とジンワリ泣いたりしました。

 ちなみに末二人のお香・お倫は鬼朱点討伐メンバーでもあります。
 お香は既に娘が生まれており、お倫は翌月に息子が来るタイミングでした。まだ決戦には心許ない次世代たちを家に残し、大江山へ出陣した彼女らの心中やいかばかりか。
 前述のとおり華々しく強靭な娘たちでしたが、大江山クリア後の厳しく冷たい風が吹き始めた転換の時代の先駆けでもありました。
 その心細さがあったからこそ、お倫最期の忘我流水道での先祖事件は先代たちからの眼差しを感じて大層勇気づけられた出来事だった訳です。


 ここまでで一族への思い入れが育っていると、大江山クリア直後の展開で本当に想像を絶するせつなさに見舞われるんですよね。
 その時の一族たちがどう振る舞うか、というのも俺屍の物語のひとつの要だと思っています。

 

 

 

 さて、ここまでで大江山前の世代は語れました。
 業原一族はこの調子で十二代目まで続きますので(おっと?)前後編ではとても片付きそうにありませんね。やったぜ。どうしよう(計算外)。
 とりあえず今日はここまでにして、続きは第二週、第三週と語ってゆくことにしましょう。
 最終世代はだいぶ語ることが多いので、もしかしたら第四週までかかるかもしれないな。
 まぁ画像もない文字だけ一族記でちょっと想像しづらいかもしれませんが、よければお付き合いください。


 ではまた次の日曜に。