週報タルトトタン

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#041 続々・俺屍R、業原一族の話


 先々週(#039)、先週(#040)に引き続き、俺の一族の話を聞いていってくれ。

 PSP俺の屍を越えてゆけR」のプレイ記録を振り返りながら色々と語ってみる回、三回目です。
 先週は五~六代目当主世代をじっくり語りました。あの世代は鬼朱点打倒後なのもあってドラマが多すぎる。
 ここまで「サクサク進めよう」と冒頭で言いながら、実のところ嬉々としてどっぷり解説してしまっているので、今日こそはペースを上げたい……。とくにこの辺りの世代は忍耐の世代・五~六代目を抜けてメキメキと次世代が頭角を現すころですので、戦績と同じようにガンガン飛ばしてゆきたいですね。
 という訳で、今週は七代目から初めて、次週で終われるくらいの配分で語ってみたいと思います。


 当時のプレイ方針は、
  ・どっぷり固定
  ・初代×初期女神様の4家系を維持する
  ・名前は男子を各家系ごとに「○道/継/実/正」、女子を「お○」とする
 としていました。


 それでは、七代目世代から続けましょう。

 

 俺の屍を越えてゆけ 家系図ジェネレータ(Ver.2.7.2)をお借りして家系図を作ったので、よければこちらもご覧ください。
 

oreshika.net

 

 

 

【七代目、発芽の時代】

f:id:tarte-tutan:20210613162301j:plain [尚道] 愛称:ポチ
 七代目当主、拳法家。晴道、天空のハルカの息子。

f:id:tarte-tutan:20210613162303j:plain [英継] 好物:ネギ
 継流、槍使い。章継、芭蕉天嵐子の息子。

f:id:tarte-tutan:20210613162308j:plain [お珠] 来世は:お姫様
 実流、薙刀士。衛実、下諏訪竜実の娘。

f:id:tarte-tutan:20210613162311j:plain [國正] 好物:雑煮
 正流、大筒士。景正、土公ノ八雲の息子。

 

 鬼朱点打倒後、五代目お立、六代目晴道と「鬼の強化に追いつくため、慎重に進めながら準備する」世代が続きましたが、七代目尚道はそのバトンを受け取って、ついに迷宮の奥地へと進軍を始める「反撃」の当主を務めました。
 父・六代目晴道が色々あって(本当に色々……)非常に湿っぽい男になってしまったのと対照的に、尚道は心の水だけが欠けたいかにもドライな心の素質を持っており、厳しい場面でもスパッと割り切った判断ができそうだった……というのもプレイスタイルに影響した覚えがあります。
 個人の戦力としても初陣からいきなり回避と連撃を出しまくるスターでした。また父譲りの硬さゆえに軽防具でも安心して前衛に立たせられるという安心感。
 初めて迷宮の中ボスを倒したり、梵ピンをはじめとする大量の術の巻物を持ち帰ったりと、それまでの一族の鬱憤を殴り飛ばすような熱い快男児でした。お隼、お立の血を感じますね。
 二番目の氏神、風神「業原ノ富士」となりました。図体も声もデカい奴というキャラ付けをしていたので、こうしてスケールの大きい名付けを引き当ててくれるとプレイヤーとしても救われる気がします。

 英継は待望の(?)モヒカン世紀末顔で、槍使いが二世代連続で強面になったのが個人的注目ポイントです。衛実に「槍の突きは顔で出せ」などと訳の分からん助言を吹き込まれていそう。
 技の伸びがよく、術の扱いに長けた器用ボーイでした。見た目だけなら物理一辺倒ですが、一族初の野分・不動明・石猿・梵ピンの使い手になり、継流お家芸の槍術師を見事復活させました。
 野分初習得=野分の前が好みなんじゃないのかお前=ナイスボインがお好きかお前、という謎の飛躍があったり、あだ名がお不動になったりと、術関連で話題に事欠かない子でした。
 七代目尚道が術に不得手だったので、力の尚道・技の英継の二人がそろうことで討伐部隊がグッと安定したと記憶しています。
 彼は三番目の氏神、火神「業原降三世」となりました。

 お珠はここまで七人続いた男所帯をついに断ち切った紅一点です。上も下も男だらけだった父・衛実から「珠のような娘」ということでこの名を与えられた、という設定。
 性格は父にそっくりの心の火・水特化だったため「男だらけの家で育った男勝りの姉御肌」なキャラ付けがなされました。兄たちには言わないけれど実はお姫様に生まれ変わりたいとか、特にそんな感じしません?
 技はそこまで伸びなかったのですが、代わりに体の火・水が爆走し続け、属性武器も何も関係なしに鬼たちを物理で殴り倒す様が目覚ましい女傑でした。当時のメモに「完全に暴走機関車と書いてあるので多分相当な数値を叩き出してたんだと思います。
 交神相手が金翔天竜馬様だったのは、お姫様扱いしてくれそうだな……という勝手なイメージから。

 あの「見た目は二枚目、その実は三枚目」な景正から、心の土=我慢強さだけが足りない野菜嫌いの國正が生まれたのはまっこと親子らしくて素晴らしいですね。
 國正は技の土がよく伸びたのでツブテ吐き使いとして活躍したのですが、それ以上に、父が人間くさい遺言をのこしたり、イツ花が父から二大続けて元服のときにコメントをつけたり、戦い以外のイベントによって肉付けされた子です。元服した月に男子の大砲を買い与えられたこともあったなぁ(サイテー!)。
 そんな「家族寄り」な彼の遺言がこれまた家族に向けた温かい言葉だったのは、彼自身の人生を完成させた見事な結末でした。

 

 第七世代はステータスが完成してきたことでプレイヤー側に安心感を与えてくれた、頼もしいイメージの世代です。そのおかげか、次代へ託すときも「次の子たちなら髪討伐できる、もしかしたら朱点打倒も叶うのでは?」と希望をもってバトンタッチできた覚えがあります。
 総じて豪快で明るかった。

 

 

【爆走! 山場の八代目たち】

f:id:tarte-tutan:20210613162315j:plain [お天] 弱点:膝の裏
 八代目当主、拳法家。尚道、おぼろ夢子の娘。

f:id:tarte-tutan:20210613162318j:plain [朝継] こだわり:醤油
 継流、槍使い。英継、ほろ酔い桜の息子。

f:id:tarte-tutan:20210613162321j:plain [お光] 前世は:野良猫
 実流、薙刀士。お珠、金翔天竜馬の娘。

f:id:tarte-tutan:20210613162324j:plain [沖正] 悪癖:深爪
 正流、大筒士。國正、鏡国天有寿の息子。

 

 七代目尚道に続いて、躍進の世代。どんどん奉納点の高い神様と交神してゆき、目を見張るような長所を持つ子が増えてきます。
 そのおかげでプレイヤー側も少し気が軽くなり、だんだんと一族側にも「楽しみながら戦う」といったキャラ色が出てきます。
 お天は飛躍の当主である父・尚道をさらに飛び越したスター当主でした。イツ花の来訪コメントが「とにかくよく笑う 女のお子様です」だったため、何でもキャーキャー言って全力で楽しむだろうなと思いながら眺めていました。國正とかと気が合いそう。兄さんカッコいい~! って騒いでいそう。
 楽しいことが好き! なキャラ付けや敏速800台をはじめとした驚異のステータス、また当分先だろうと思っていた迷宮最奥の親玉たちや髪を打倒する様から、晩年は「猛将」といった色が強く出てきました。多分、鬼を倒したい以上に「奥に何があるか見てみたい」な好奇心から猛進していたんだろうな、お天ちゃん……。
 彼女は四番目の氏神、風神「守護星業原」となりました。天の娘が星を名乗る、そんなところまでバチッと決めてくれるイイ女です。

 朝継は安定の槍術師。早くに石猿を覚えたため、安定して出撃隊の護り担当を受け持ちました。顔に七代目尚道と似た印があることから、八代目お天から可愛がられ、いい遊び相手になるといった設定を付与されました。来訪時に「何を考えてるのか わからないトコがある おもしろい方です」と評されていたため、多分お天ちゃんの無茶を止めもせず器用にこなしちゃったりしたんだろうなと。悪巧み仲間。
 当時のメモに「巨槍男付きからの炎英継突撃で赤猫お夏を撃破し、何か大切なものを失った気分になる。」とありました。なんてことさせてるんだ。

 お光ちゃんは努力家という印象があります。元服したころにようやく陽炎を使えるようになったり。心の水と土が高く、母譲りの馬鹿力も光っていたため「気は優しくて力持ち」を地で行く子でした。
 走竜の薙刀使いとなり、髪たちをなます斬りにして回る姿が大変頼もしい娘だったのですが、彼女の遺言は「私、みんなの手前 ずっと強い人間のフリしてたけど、もう疲れた…」と非常に辛いものでした。
 女傑と名高い母の姿を真似て、破天荒な家族を支え励ましていたのかなぁと思うと、本当は誰よりも気の優しい彼女の影の努力や思いやりが改めて見えてくるようで切なくなりますね。

 沖正は「生真面目」「ひと月でマッチョ」の二大個性が光る、頼れる大男でした。素質からみると体は心許ないのですが、来訪時コメント「体格のいい 男のお子様です」に違わず初陣でムッキムキに育って帰り、帰還後に「本当にあの沖正なのか」と一族が騒然となった……というエピソードがメモに残っていました。なお、体力は最終的に当代最強の800台に乗りました。後衛なのに。
 父・國正から授けられた男子の大砲から奥義「波動沖正砲」を出そうとして周りからストップがかかるなど、父とはまた違った家族エピソードが多い子です。
 また赤猫お夏ちゃんに混乱させられ、お光の背中を撃つ大失態(なおお光が硬いためたったの80ダメージ)を演じ、一族発の敗走を経験した当時の隊長朝継と共に自罰としての蛇鞭毒を呷る一幕もありました。この時、九代目の訓練のために留守番をしていた八代目お天はイッキイッキと囃し立て、一方で九代目お時は「漢方とは恐ろしいものである」と誤った認識を持った……というウラ設定があります。

 なお、沖正は後述の理由により一族初の二児の父となりました。
 さらに五番目の氏神、土神「田力主業原」となるなど、何かと歴史に残る男でありました。

 

 この世代は、後から思い返すと早熟だったのかもしれません。もしかしたらドーピングしまくれば彼らで鬼朱点を撃破できたのかもしれませんが、薬の用意もありませんでしたし、何より髪討伐のスケジュールの関係でどうしても寿命に間に合わなかったという……。
 当時は尚道→お天と一気に力をつけた一族を見て「これはもうクリアいけるんちゃうか」と思ったのですが、ところがどっこい、リメイクのどっぷりはそう簡単に勝ち抜けを許してはくれませんでした。
 詳細は次の世代の項で。

 

 

【九代目、結実の世代】

f:id:tarte-tutan:20210613162327j:plain [お時] 得意:あんま
 九代目当主、壊し屋。お天、月光天ヨミの娘。

f:id:tarte-tutan:20210613162331j:plain [お蘭] 自慢:でか尻
 継流、槍使い。朝継、茅宮卑弥子の娘。

f:id:tarte-tutan:20210613162334j:plain [典実] 来世は:ツバメ
 実流、薙刀士。お光、光無ノ刑人の息子。

f:id:tarte-tutan:20210613162338j:plain [貞正] 口癖:無様だ
 正流、薙刀士。沖正、卜玉ノ壱与の第一子、息子。

f:id:tarte-tutan:20210613162340j:plain [貞宗] 悩み:方向音痴
 宗流始祖、大筒士。沖正、卜玉ノ壱与の第二子、息子。

 

 七~八代目で大幅に伸長した戦力を受け、次の世代でいける! と判断したのが彼らの親神様チョイスからも見て取れると思います。
 が、そうは問屋こと「リメイクのどっぷりモード」が卸さない。最初の記事でも述べたとおり、業原家は第十二世代まで続く一族です。つまり彼らは最終世代にはなりませんでした。
 八代目世代の戦力が次々と失われてゆき、自身含めた九代目世代の戦力が(素質点はよかったのですが、表の素質の関係で)やや足りない状況を受け、次世代へ繋げる決断をした当主。それが九代目お時でした。彼女はその苦渋の判断や次世代に向け多くの選択肢を残した功績から、プレイヤーたる私は「優れた経営者」のイメージを持っています。
 母・お天から引き継いだ髪討伐を戦力の失われないうちに完遂することで、次世代の使える奉納点の蓄えをつくったのが功績の一つですね。
 また、沖正から正流を分かち、第五の分家「宗流」を創ることを決断したのもお時の代でした。
 つまるところ、もう何度か交神しないと強い素質が揃わない=もう何代か重ねて地力を底上げしないと朱点に勝てないと判断したんですね。どっぷりモード固定だったためにいくつか弱い素質が残ってしまっていて、それが表に出るとこの先とても戦力にならない。その問題に直面したのがこの世代です。「さらなる交神」「分家を増やすことによるリスク分散」を選択するのは、感情移入するスタイルのプレイヤーとしても非常に苦しい選択でした。
 当時のメモから引用すると、『次の世代の行く末を見据え、将来の選択肢を多く遺した名采配の当主だった。母の名を持つ槌を使いこなす最強の壊し屋でもあった。』

 なお、そんな彼女は六番目の氏神、風神「業原御珠姫」となりました。


 お蘭は心の火が高い「瞬間湯沸かし器ガール」でした。進言が奥義・攻撃術だらけ。そのくせ却下すると中心が乱降下する。親玉戦で仙酔酒が使えず危険な目に遭うと、翌月すぐに覚える。喧嘩っ早さと即断即決が魅力の槍術師。
 当時のメモに「とにかくすぐに忠心が下がる。何個茶器を渡したかわからない。水火を辞さないらしいが技ステータスもそうあって欲しい。」とあってちょっと笑いました。技の火と水に不安があったようです。
 そんな彼女が九代目お時の「正流を分かち、戦力を増強する」という決断を聞いたとき、どれほど激昂したろうか……。血の気の多い彼女としては、多分自分の代で決着をつけたかったと思うんですよ。自分では力不足かと食ってかかっただろうなと。
 そんな彼女が「ごめんよ、私で終わらせたかったんだけど…」と遺して去っていったのは偶然と言うにはあまりに出来すぎている……。
 彼女は七番目の氏神、土神「冬衣ノ業原」となりました。火神の間違いじゃないかと今でも疑問に思います。

 典実は、実は戦力増強の判断のきっかけでした。というのも彼は体の素質がその世代にしては心許なく、戦死のリスクが高かったため、実流の断絶を恐れてあまり出撃させられなかった(出ても伸び悩んだ)んですね。この状況から「四家揃っての最終出撃は難しいかもしれない」と考え、宗流がつくられたという経緯。
 伸び悩む体の成長に焦りながら、戦果をあげてゆく弟たちをどんな思いで見送っていたのだろうか……。それまでの業原家はあまり留守番役を出さずに進めていたため、討伐隊に入れない子が出てきたことでプレイヤーとしては終盤の厳しさを如実に感じましたね。
 なお、連弾弓を編み出したのは典実でした。火力を補いたいという思いのあらわれのようでやりきれない。
 ただ彼のメモはなかなか興味深いのが多く、「気の強いお蘭に怯えているが、優しいと思ったお時が悪羅大将を餅つきしているところを目撃してしまい母に泣きつく」あたりは割と微笑ましいと思う。思いたい。

 貞正は沖正の第一子。
 口癖があまりに悪すぎて、即決で「毒舌のワルガキ」というキャラ付けになりました。そこから当然のように奥義・猛毒刃を創作してきたのは神憑っていましたね。これまでもたくさん薙刀士はいたのにこのタイミングで!
 それまでの歴代薙刀士……というかお珠とお光が脳筋戦士だったのと対照的に、貞正は意外と技の伸びもよい策士でした。いざ薙刀のよい使い手。
 気性の激しいお蘭とはまた別ベクトルの闘志を抱いて暴れ回った彼が最期に「何もない人生を百年生きるよりずっと楽しかったと思いたい」と言ってくれて、「こいつ、好き勝手楽しみやがって」と笑った覚えがあります。
 そんな彼は八番目の氏神、水神「業原大聖」となりました。大聖とはブチ上げたもんだ……。

 貞宗は沖正の第二子。
 それぞれの分家は1=一画=道、2=次ぐ=継、3=み=実、4は飛ばして5=画数から正、というように名付けてきました。宗流は6=む=宗ですね。
 各分家以来の「血縁上の兄弟」の弟ということで、貞宗はおっとりとした性格であるという印象があります。また兄がやられると報復していたりなど、優等生の弟がワルガキの兄をちょこまかついてまわっているような場面が多かったり。闘将の腕輪をお揃いで装備したり。
 また、初めての地獄巡りで混乱させられ、お蘭の背中にツブテ吐きを発射する事件もありました。メモには「怒られるかと思ったら案外あっさり許してもらえたようだ」とあるので、多分お時交神直後のタイミングでお蘭も丸くなってきていた時期と思われます。そうじゃなくてもお蘭は身内の失敗には案外甘そう。
 彼も兄に続いて九番目の氏神、水神「業原八千矛」となりました。

 

 という訳で、勢いに乗って九代目世代が最終世代となるかと思いきや、ここで一旦立ち止まる選択をした業原一族。
 それぞれ、火力や体力・技力の一芸秀でた部分は持っていましたが、最終戦までゆくには不安が残るステータスだったため、より安定させるために次代へつなぐことになりました。
 そのついでとばかりに鬼と化した神々を開放して回るサイドストーリーも始まりますが、それはまた十代目のときに話しましょう。

 

 

 さて、ようやく四分の三を語り終えました。長かった。
 ペースを上げると言いながら結局先週とまったく変わらない気がする……。
 来週は最終世代まで走り抜けたいものです。

 それではまた次の日曜に。