#057 めくるめくシスター属性トリビュート
十月に入るとすぐにトレンドがハロウィンに染まりますね。ここからクリスマスを祝って除夜の鐘を聞いて初詣にゆく、お祈りちゃんぽん国家の黄金コースを味わえるかと思うとワクワクします。愉快愉快。
ハロウィンといえば、日本で誰が流行らせたか、古今東西の魔物やら妖怪やらに仮装する文化がございます。
バンパイア娘!
狼女!
悪魔っ子!
いいよね!!
が、その中に“人外枠”ではない方々もチラホラ。本邦においてはこの辺本当にごちゃ混ぜで面白いですね。
ナース、囚人、魔法使い……
あとシスター!
という訳で、本日は「そういえばシスター属性のキャラすぐ好きになるんだよな」と思い出した当方の"刺さったシスター属性のお方"のご紹介です。
世にいる二次元シスターたちを完全網羅している訳ではもちろんないのですが、そこそこニッチなところから引用しているので何かの参考になれば幸い……(何の参考になるというのか)。
アッ、当然ながら現実に存在するガチのシスターではなく「架空世界における、アイコンとしてシスターの特徴を備えた人物」の話であり、特定の信教を茶化す目的は一切ございませんので、その点はご了承ください。
あとこれは言い訳なのですが、シスターキャラだから好きになるのではなく、あくまで好きになったのがシスターキャラだったのであって、決して外面に惹かれただけとか、彼女らの背景や内面を見ていないとかそういう事情ではないのは分かっていただきたい。
転んだ先がシスターだったんだよ!!!!!
俺はわるくねえ!!!!!!!!!!
(ややこしい)
【SISTER ACT/天使にラブ・ソングを…】
「シスター」をテーマにした作品で一番日本人に知れ渡ってるのはこの映画かもしれない。1992年に公開されたコメディの名作。
幾度となく地上波で放送されているので(なんどめだデロリス)通しで観たことがない方でも「ザッピング中に歌ってるシスターに遭遇した」くらいはあるのでは。
もっと若い世代なら、ちょっと前に流行ったウソ字幕動画を見て知った人もいそう。
Hail Holy Queenいいよね。サントラ買っちゃいました。
殺人事件の目撃者となってしまった歌手のデロリス(ウーピー・ゴールドバーグ)が、裁判までの安全確保のため匿われた先の修道院で聖歌隊をゴスペル部隊に作り変え、反対派とぶつかったり犯人から身柄を狙われたりしながら大事件を巻き起こす!
ってな具合の痛快なミュージカル・コメディです。
本物のシスターにお会いする機会などない日本的仏教徒の自分が、幼い時分にこの映画を初めて目にして「シスターさんってかっこいいんだ……!」と強烈な印象を魂に刻んでしまったのがすべての元凶だったような気がします。
【ゼクトバッハ叙事詩より アンネース・ファルジア】
ゼクトバッハ叙事詩の公式サイトがフラッシュのサポート終了のおかげでまともに閲覧できなくなっている……。こうなると最早インターネット・遺跡ですね。悲しいなぁ。
なんとか紹介ページにはたどり着けたのでそちらにリンクを張っておきました。
ゼクトバッハ叙事詩とは、コナミのBEMANIシリーズで提供されている音楽およびそれに付随する物語からなるファンタジープロジェクトの呼称です。
RistacciaとかBlind Justice、あとKagachi(蛇神)あたりは有名なんじゃないかな。ムービーのパロディとか昔よく作られていましたね。
楽曲ごとに主人公がおり、その中でも「Apocalypse ~dirge of swans~」「Apocalypse ~memento mori~」の主役であるアンネースこそがシスター属性をお持ちです(なんだか見る目が邪だ)。
もともとZektbachの中の人であるTOMOSUKEさんの音楽が大好きだったのと、剣と魔法と意味深な世界観に傾倒しがちなお年頃だった(オブラート)のもあり、一時期はゼクトバッハ関係の絵ばかり書いて過ごしてました。DVDと冊子つきサントラも買ったなぁ……。
最初にご紹介するんだから正統派シスターキャラなのかと思いきや、アンネースは「罪深き人間をその手で滅ぼすよう神託を受けた聖女」という非常にド重いキャラ付けがなされている子です。
彼女の曲であるApocalypseも彼女の葛藤~狂気を中心に描くものであり、叙事詩全体の流れを描くRistacciaのムービーでは反乱軍のリーダーとなった王家の双子の弟さんの肩を持っていたりと、儚げな印象とはほど遠い武闘派さんだったりします。剣も振るうし。
いやー、記事を書くために改めていろいろ調べなおしてるのですが、やっぱりいいですね。好きです。ゼクトバッハはムービーがいい。
ちなみにアニメ調のムービーを制作されていたイラストレーターのMAYAさんはどうやら漫画家さんとして「ヨルの鍵」を連載されていたようです。知らなかった!
早速読んでみたところ非常にスッキリと終わる綺麗で優しいファンタジーだったのでオススメ。全5巻です。
【ルーンファクトリー初代・フロンティア ラピス】
昔は「知る人ぞ知る良ゲー」だった、カブ作りゲーことルーンファクトリーの初代および外伝作品フロンティアに登場するヒロイン候補。
ルーンファクトリーはフロンティア→3→オーシャンズ→4→4SP(→5)とプレイしていると考えると自分も結構熱心なファンを名乗ってもいいのかなと思ったりします。
初めてプレイしたフロンティアでのお嫁さんがラピスさんでした。懐かしい。畑一面をイチゴ畑にしてイチゴジャムをこさえまくった思い出。
フロンティアまでは好感度システムが「なかよし度」「ラブ度」で分かれており、ラブ度の上がりがかなり渋くて結婚までだいぶ苦労しました。まぁ方々にフラグを立てまくって疑惑の主人公になるのを回避できるという点で良かった? のかもしれない……(なお3以降はフラグ乱立ファクトリーを楽しんだ模様)。
ここにきてようやく「正統派・二次元・ナンチャッテシスター」が出てきてくれた感がありますね。
彼女は主人公がやってきた村"トランルピア"の教会に移住し、ナース兼シスターとして働くことになります。
ナースを兼ねるということは、そう……主人公がHP切れで倒れてしまったときの看病役こそが彼女です。
ルーンファクトリーでは無理をしすぎてぶっ倒れるとGAME OVERになるのではなく病院に搬送されます。このころは翌日の朝になる仕様だったので、一部界隈では通称おはラピと呼ばれ親しまれていたようです。親しむな。叱られるんだぞ。
𠮟られる……? いやご褒美では……? ご褒美だな……うん!
(倒れるとラブ度が下がるのでほどほどにしましょう)
彼女がそうであるように、アニメ・漫画・ゲームにおけるシスターキャラには「お姉さん属性」「あらあらうふふ属性」も併せ持っている例が多く見られます。
そっちも大好物なので相乗効果でずるずると沼に嵌ってゆく訳ですね。
【吸血鬼すぐ死ぬ 熊殺しのマリア】
姐さん属性だ! やったッ!!(諸手を挙げる)
ギャグマンガ「吸血鬼すぐ死ぬ」より、マリアさんです。
彼女は吸血鬼ハンターとして働く傍ら本職のマタギとしても活躍しており、「キャラ付けとして修道服を着ているマジもんのナンチャッテシスター」です。最早シスターでもなんでもねえ!
いやコスプレとしての修道女も良いんだよ!!(ますます業が深い)
「吸血鬼すぐ死ぬ」をY談おじさんで知った方は多そう。
バンパイアハンターのお話……ではありますが、ほぼ全編が新横浜を舞台に展開されます。そういうギャグマンガです。ギャグ時空はすべてを解決します。
全編死ぬほど笑えてカラッと楽しめるのでおすすめ。勢いで笑わせてくるタイプのギャグがお好きならアタリのはず。
マリアさんは豪胆な女傑キャラ。主人公たちがオロオロする場面でも(時にヨゴレ役となるのも恐れず)突っ走ってゆく豪快なハンターです。最近はすっかりお色気枠でいらっしゃる。最高だネ!
ちなみに明日10/4には「吸血鬼すぐ死ぬ」のアニメ第一話が放送される予定です。私も見ます。
楽しみだな……。
【ルフランの地下迷宮と魔女ノ旅団 マリエッタ】
ルフランの登場人物はだいたい好き。マリエッタも当然大好き。
破戒僧であり、率先してジットリした百合を提供してくれるサイコーの切り込み隊長です。
最初はお色気枠としてお芋(意味深)を届けてくれるのかと思いきや、ドロニア/ヴェルニアとの繋がりが明らかになってゆき、物語の終盤で冗談抜きの真剣な想いを吐露してくれます。あの階段を下りながらの懺悔じみた告白、良かった……不覚にももらい泣きしてしまった。きょうだいがあんなことになってもなお、っていうのは呪いにも近い愛だよなぁ。
あとこの爆弾発言好き。
【ファイアーエムブレム風花雪月 メルセデス=フォン=マルトリッツ】
ここまで宗教観もへったくれもないフィクション・シスターたちの狂い咲きが続きましたが、彼女に関してはこの記事で紹介する中で最もシスターらしいシスターだと言えます。
ちなみに作中ではシスターではなく、一貫して「修道士」と呼ばれています。多分修道"女"という表現は煤闇の章・主人公の母シトリーを指してのみ使われていたんじゃないかな。他にもあったかもしれない。それを踏まえてここでは「修道士」と表現します。
(もしかしたら兵種やモブ名称の性差による使い分けが難しかったからこうなったのかも?)
(それなら別に修道"女"って言っても問題ない気はするけど……)
メルセデスはファイアーエムブレム風花雪月の舞台で広く信じられている「セイロス教」の信徒であり、幼少期~青年期を教会の庇護のもとで過ごした彼女の信仰は非常に篤く、彼女の人生観を下支えする基盤となっています。
厳密に言うと作中では修道士となってはいないのですが(兵種としての"修道士"は別として)5年後に登場する際の服装がセイロス教の修道服ベースとなっているため、儀礼を通っていないながらも将来的に修道士となることを望んでのあの装いなのでしょう。あくまで推測ですが。
人物像についてアレコレ語りたいところですが、そこに着手すると記事のワンコーナーどころでは済まされない量になるので(どれくらいかと言うと今年中に一冊同人本を出しそうなレベルでクソデカ感情を抱いているので)彼女の良さについてここで長々と書くのは控えます。
ただ、対主人公をはじめとした彼女と他の登場人物たちとの支援会話、および拠点で話してくれる彼女のストーリーはどれも素晴らしいので、少しでも風花雪月に興味のある未プレイの方がいらっしゃったら「メルセデスという最高の女がいるからプレイしてくれ」と背中を押したい。
そんで支援Sしてくれ。
彼女のゆく道を見届けてくれ……。
(なんかこの項だけ熱量が違うな……?)
(おかしいな、ただのシスター属性ばんざ~いって記事のはずだったのに……)
【ベヨネッタシリーズ ベヨネッタ】
実はシスターなんだなコレが!
前回の記事(#056)でお話したとおりシスター枠としてではなく「ベヨネッタという物語の主人公として」大好きなため、この項はあくまで番外編です。
ベヨネッタは手っ取り早く天使を狩るため、世を忍ぶ仮の姿としてシスターになりすまし、真っ当な聖職者が断るような厄介者の葬儀を請け負ったりしているそうです。
初代の導入ムービーでもシスターとして大活躍(物理)する姿を拝めますよ。ありがとうございます!
まぁムービーで観られるとはいえ、
色々あって、
さっさとキャストオフしてしまうんですがね。
あ、ちなみに天界への使いをブチのめす訳ですから、ベヨネッタに弔われた人間は当然ながら地獄行きです。
とんでもねぇな!
以上、かつて当方の心を掴んだ架空の人物たちの中から、シスター枠に入る方々をご紹介しました。
記事を書くために改めて当時を振り返ったり、懐かしい資料をひっくり返したりしましたが、キャラ愛って失われないものですね。当時好きだった人物たちは今も変わらずみんな好き。
風花雪月について言えば今も(私の気が)狂ってる。この辺はまた別の記事にしたいです。
最後に。念のため重ねて言いますが、この記事は決して現実の、実在する修道女の方について書いたものではなく、あくまでシスター的な味付けをなされた架空のキャラクターを"シスター属性"と分類してキャッキャするだけの不真面目な記事です。
特定の信教をコンテンツとして消費する意図は一切ございませんので、その点はご理解いただけると有難いです。
(やっぱこの辺はセンシティブなので一応ね……)
サラッと書くつもりが結構長くなってしまったな。
次は何を書こうか……。
ではまた来週の日曜に。