#092 鬼トレグレードSSSとモチベ問題
また『東北大学加齢医学研究所 川島隆太教授監修 ものすごく脳を鍛える5分間の鬼トレーニング』の話です。
やりました、SSS達成。
5月22日、記録上は出席93日目のことでした。
鬼トレ補助や脳トレしかしない日もかなりあったので、鬼トレをやった日だけ数えると実質60日間くらいかもしれません。
とはいえ、休んでいる間も脳は情報を整理しているとか何とか色々ありそうなので(素人の憶測)素直に3ヶ月ほどの記録と捉えましょう。
前回記事(#082)の時点で「このまま真面目に続けていればいつかは届きそうだな〜」とはボンヤリ考えていたのですが、いざSSSになると物凄い達成感がありましたね。いやー嬉しい。
が、さらにそれを上回ったのが安心感。
これでもう上下するグレードに一喜一憂しなくてもいいんだ……とホッとしました。肩の荷が降りた。
某イカゲーのランクゲージにヒビが入る演出ほどではありませんが(ナワバリ・シャケ派だったのでそんなに縁はなかったけれど)、調子悪い日にドーンと落ちたり、新記録を出てもチョロっとしか上がらなかったり、気分的に多少は負担を感じていたので。
じゃあこれからは気兼ねなく鬼トレを続けられるね!
……となるかと思いきや、現実は案外そうでもなく。
今日は当時の記録を振り返りながら、その辺の話も書こうと思います。
おおむねタイトルが全てです。
(ここから先の記事要る?)
で、前回記事との記録を並べるとこんな感じ。今はもうちょっと伸びてます。
《グレード:AAA → SSS》
鬼計算:速い5バック → 速い11バック
鬼めくり:レベル12 → レベル15
鬼ネズミ:速い6匹 → 7匹
鬼朗読:レベル7 → レベル8
鬼記号:速い4バック → 10バック
鬼ブロック:レベル10 → レベル11
鬼カップ:7カップ → 速い7カップ
鬼耳算:5バック → 速い5カップ
こうして眺めると鬼計算の成長が著しいですね。当時は4バックの壁ならぬ6バックの壁にぶつかっていた覚えがあります。
各項目ごとの解法の変化などについても振り返ってみましょう。
【鬼計算】
前回の記事で「鬼トレなんて慣れだよ慣れ」と豪語していたのですが、流石にこの辺までくると単純な慣れだけでは説明がつかないように思います。
特に8バックを過ぎたあたりから、ちゃんとワーキングメモリが鍛えられた実感が出てきました。
速い5バックで停滞していたころは、語呂合わせコンベア式(123、234、345と押し出してゆく方式)で対処していましたが、当時の記事にも書いた通り音数の限界に阻まれて足踏みしていました。
そこで、レベルダウン覚悟で語呂合わせブロック式(123を覚え、123を書きながら456を覚え、456を書きながら……と続けてゆく方式)に解法を変えたところ、最初はボロボロだったものの段々と記録が伸びてゆき、なんとか速い11バックまで届きました。
とはいえ教授の賞状は15バック達成なんですよね。なかなか鬼畜だよなぁ教授のハードル……。
ブロック式はコンベア式よりも脳にかかる負荷が大きい気がします。
コンベア式はあくまで1セットの数列を覚えるだけですが、ブロック式は「書く数列」「覚える数列」の 2セットが常に頭にあるので……。
これができるようになった辺りで、「もしかしたら脳が成長したのかもしれない」と考えるようになりました。
まあ足し算引き算に対する慣れも半分くらいは寄与しているんでしょうが、以前はできなかった並行作業をこなせるようになる感覚は中々奇妙なものです。
【鬼めくり】
現在の最高記録は更に伸びてレベル17。
もうこの辺になってくると3DSの下画面にカードがキッチキチに詰まっていて何が何だか。
これの対処法は前回の記事とほとんど変わらず、「最初の1列は語呂合わせで覚えて、あとは“なんとなく”」で続けています。
この“なんとなく”に強くなるのがワーキングメモリの成長だとかなんとか、『社長が訊く』あたりで読んだような。
これは科学的根拠のない体感の話ですが、記憶領域は「視覚・映像」と「聴覚・音声」に大別されるように感じます。
音読することで1列目を音声記憶として処理して映像記憶領域は節約し、それ以降は映像記憶を頼りに照合する。
そんな処理が脳内で行われているっぽいです。
2列目以降を音読すると1列目の記憶が飛びますし、目だけで覚えようとすると前半の映像がボヤけていきますし。
あくまでこれは体感なので、実際に脳がどのように作用しているかは不明ですが、この分担作業を意識してできるようになっただけでも鬼トレの恩恵としては十分かもしれません。
【鬼ネズミ】
これはもう、7匹がしんどすぎる。
こんなん人間には無理じゃん! と嘆きながらも何度かやっていると、ポロッと1問だけ正解できたり、6匹目までは合っていたり、心境とは裏腹に脳はやる気のようです。
無意識の自分はなんとなく分かってるみたいです。
全トレーニングのなかで最も“なんとなく”の底力を感じるメニューですね。
個々のネズミを追おうとすると絶対に訳が分からなくなるので、画面から距離をとって全体を俯瞰するようにしています。
視点は中心に固定できるとベスト。
あと、「新しいパネルが入った後の完成図」を図形として認識するといい感じ。先読みできると尚良し。
速い7匹に行ける気がしないのですが、繰り返すうちにフッと行けそうな確信もある(何故なら今までもそうだったから)のが不思議ですね。
心境の方は折れかけですけども!
【鬼朗読】
一番得意というか、まさかレベル8でカンストしてしまうとは思いませんでした。
10とか用意してもいいのよ。
100%必勝というほどではありませんが、ほとんど安定してレベル8を維持できます。
現在の対処法は「前半4単語・後半4単語で分け、それぞれで文章に仕立てる」「書き始める時は必ず後半4単語から」。
余程組みにくい単語でない限り、このルーチンでおおかた正解できますね。
前半4単語の方がなぜか記憶に残りやすいので、揮発性の高い後半を先に書いてしまい、前半を改めて思い出すようにしています。なんだろう、前半はまだ情報が多くないからかな。
ただし単語によっては定着しづらい文になるので、最近は「前半は何に関する文だった?」と5単語目の時点で問い、後で思い出すキッカケを作るようにしています。これで勝率さらにアップ。
1単語だけとか、色のイメージとか、なんならジェスチャーでもいいです。キッカケになるカギを作っておくと、不思議と芋づる式に思い出せるので便利。
【鬼記号】
SSS到達への主力、あと鬼計算成長のヒントとなったメニューです。
これもAAA当初に比べるとかなり伸びましたね。
以前は鬼計算と同様にコンベア式でやっていたのですが、「1列覚える→選びながらなんとなく眺める→1列目がある程度進んだら2列目を覚え始める」といった形でブロック式に近い解法を採用したところ、ある日突然グンと(確か8バックくらいまで)記録が伸びました。
鬼計算より語呂合わせが長くなるため、こちらの方が先にコンベア式の限界を迎えたのがデカいですね。
なんやかんやと試すうちに自然とブロック式に切り替わり、それが鬼計算のヒントになったという……。
現在の最高記録は速い10バックですが、流石にこれ以上は厳しい気がしています。
ブロック式にしても1列の語呂合わせが長くなりすぎて、覚えられる限界ギリギリです。
これ以上伸ばすなら「完全に無意識化」くらいしなければならないのかも。人間やめたくない(正直な感想)。
【鬼ブロック】
これは言うほど伸びてませんね。現在の最高記録はレベル12。
解法も前回と変わってません。
数字を割り当てた時の自分と解答する自分で解釈が割れて事故るところも同じ。
ただ、数字化して語呂合わせで覚えるため、主に音声記憶を使うのですが、迷った時は映像記憶を引っ張り出してくると正解率が上がる気がします。
「音声だと4って言ってるけど、実際はここじゃない?」と迷ったときはカンに従った方がいいようです。
ちなみに、覚えた数列を視覚化する(6115434……のように数字を思い浮かべる)と途端にブロックの視覚情報が飛ぶため、数列は音読任せにしています。黙って解こうとすると視覚化することになるので。面白い現象。
【鬼カップ】
速い6カップが安定するようになったので、もっぱら7カップチャレンジの日々。
一度、突如として8カップまで躍進した奇跡のような日があったのですが(あの時の私には何が見えていたのだろう)、結局8カップまで行けたのはその一度だけで、現在は7カップ〜速い7カップで足踏みしています。
今思えばあの時に鬼カップを一度封印して、他の記録が伸びるのを待てばもっと早くSSSになれていたかもしれない。
7カップは1〜2、3〜5、6とグループ化し、仮想の線で繋ぎながら位置関係を覚えるようにしています。
余裕があれば上画面を都度なぞるとより確実ですね。
ジリジリと成長している感覚があって一番好きなトレーニングかもしれない。
鬼ネズミはレベル6と7では難度格差がデカすぎるので。
【鬼耳算】
ここまで「コンベア式からブロック式に変えたら記録が伸びました(^_−)−☆」な内容が続きましたが、こいつはブロック式への移行が全く進んでいません。
むしろ不安定になった節すらある。
視覚情報・音声情報の話に当てはめるなら、このトレーニングは間違いなく音声情報全振り。何を視覚情報側に負担させるかが今後のカギになりそうですね。
今は式の視覚化、数列の音声化(音読なし)で対処していますが、こっちは数列も視覚化した方が適切なのかも。
凄い人になるとゲームみたいなUIが見えるようになるんですって。すごいなあ。人間やめたくない(正直な感想)。
とはいえ通常メニューの鬼計算の方を音声化で解いているので、「こっちは視覚化、こっちは音声化」な2通りの解法を両立するのが難しそうです。
そこらへんが柔軟になったらより一層レベルが上がりそうですね。全体のレベルが。
【余談1:SSSになったら目標がなくなった】
グレードにこだわってカリカリするのは精神衛生上良くないと思い、極力ゲージの上下は気にしないように努めていたのですが(前述の通り実際はめっちゃ気にしてた)、表向きは目標としていなかったSSSが現実に叶ってしまうと、それはそれで「もう褒めて貰えないのかぁ……」と空虚な心持ちになるものです。
達成してからも、毎日ではないものの継続してトレーニングするようにはしています。
変なプレッシャーがなくなったからか、チラホラと新記録が出たりもしています。
とはいえ流石に飽きてきたのもあり、頻繁にはやらなくてイイかなぁ……くらいのモチベーションになってしまいました。
継続が一番大事だと、今までの経験で分かってはいるのですが……。
これからは週末の習慣くらいに抑えてもいいかもしれません。
記録が落ち始めたらまた本腰入れるということで。
あ、脳トレの漢字書取は継続するつもりです。100%を維持するの楽しい。
二角消去も楽しい。
【余談2:結局、効果あったの?】
そもそも鬼トレに本気で取り組み始めたキッカケが、リアルで諸問題にぶち当たり「自分の頭、最近まったく上手く回ってないのでは……?」という不安を抱いたからでした。
公式で謳われている効果は「実行力」「抑制力」「予測や判断」「集中力」の4つ。
「実行力」、ついたと思います。そろそろアレやらなきゃいけないけどスマホがやめられない……というのがかなり減った気がします。
ただ、これは意図的に「さあやれ!」と自分の尻を叩く訓練を並行していた結果でもあります(アッ物理的に叩くんではなくてですね)。
「抑制力」と「集中力」、相当向上したと実感しています。
今までは記事を書いたり本を読んだりしている時も、ふとブラウザを開いてしまったりと集中力が続かない場面が多かったのですが、最近ではかなり減りました。
正直これが一番ありがたい。
「予測や判断」、あまり良くわかりません。車の運転はより正確で安全になったかもしれません。
判断力については「平時に戻った」くらいですかね。
鬼トレと並行して、この3ヶ月ほどを蓄積したストレスへの対処に充てていたのですが、最初の1ヶ月の時点でグレードAAAには到達していたことを考えると、私が当時課題と感じていた問題はほとんど《ストレス由来》であり、脳トレ的な脳の機能自体には問題がなかったのではないかと考えています。
《脳には怠慢よりストレスの方が毒》。
これ、今後の人生の教訓にしていきたいです。
《私の脳も捨てたもんじゃない》。
これもついでに付け加えておきましょう。
モチベーションが維持できないだの何だの言いましたが、やっぱりSSSは自信になります。
嬉しかった。
さて、鬼トレはこれからもボチボチと続けてゆきますが、記事にするのはこれが最後になるかと思います。ここからは大きな変化もないしね。
鬼トレ、成長と成功を経験させてくれる素晴らしいソフトです。
実際に自分の脳や能力がどれだけ改善されたかまでは測りかねますが、少なくとも「成長の喜び」「成功体験」「自信がつく」「習慣化の練習」などには役に立つこと請け合い。
3DSのソフトは2023年の3月下旬を目処に DL購入できなくなるようなので、この唯一無二のソフトが入手困難になる前にバイナウ。
スイッチにも鬼トレが来てくれると嬉しいんですけどもね……。
(難しすぎて一般にはウケが良くなかったとか……)
(でも来てほしいな……3DSさんの寿命問題もあるし……)
といったところで本日の記事はここまで。
また次の日曜に。