#097 知らんけどCritters for Sale
全実績解除しました。『Critters for Sale』。
したんですが、なんというかこう……分からん。人当たりのいいカルトゲーでした(どういうことなの)。
上手いこと感想を書ける気がしないので、今回の記事は「プレイしたよ」くらいの感覚で残す解像度ボヤボヤのプレイ記となります。
決して万人にオススメはしないけど、Steamの紹介ページでピンときた人なら買っていいとおもうよ! きもちよくなれるよ!
まるでUFOに連れ去られて記憶を弄られたかのような不可解なゲームでした。
キャトられてる間のことは思い出せるんだけど……あの時見たアレらは何だったんだ……? というか……。
で、一応このゲームについてご説明しておきますと、「クリックで進めてゆくタイプのテキストアドベンチャー」です。
シナリオはSNAKE、GOAT、MONKEY、SPIDER、DRAGONの5つが用意されており、それぞれ分岐したりしなかったりします。だいたい1プレイに10分もかかりませんでした。
全実績解除まではコミュニティガイドをガン見して4時間弱(見たんかい)(しゃあないやろがい)。
『ヴェイパーウェイヴ』と『悪魔崇拝』が通底するテーマのようですが、残念ながら当方はどちらにも明るくないため、言ってしまえば呑気に歩み寄っていった門外漢がうっかり深淵に呑みこまれちゃった形ですね。
どこですかここ! 元の世界にかえしてください!
その辺のカルトチックな文化がお好きな方なら、きっとこのゲームを十二分に堪能できるはずです。
なお、私のような門外漢でも「ヤベーのキメちゃったなワハハ」的に雰囲気くらいは楽しめるので、あの白黒のカオスに飛び込まんとする門外漢同志を止めたりはしません。グッドラック。
まあネタバレもへったくれもあったもんじゃない感じの突飛なシナリオ群ですが、全部を見せてしまっては初見の驚きを損なってしまうので、恐らく最初に選ぶ方が多いであろう“SNAKE”のシナリオ冒頭に絞ってご紹介してみましょう。
2033年11月、深夜のこと。主人公Sergeiのスマホに、「午前3時にライムライト・クラブで落ち合おう」とマイケルジャクソンからメッセージが届きます。
ん???
ええ。冒頭からこの調子です。ついてゆくことを放棄しましょう。さよなら現実。
深夜のいきなりの呼び出し、面倒くせぇわいと無視して二度寝を決め込むと……。
なんか変な像が出てきた。
あと部屋がめっちゃ寒い。-14℃て。
主人公曰く「動けない」。やだもう金縛りじゃん。そんな目で見ないで。
そのまま死亡エンド。
これがSNAKEの1つめのエンディングです。
ん?????
もちろんこのシナリオは分岐するようになっていて、マイケルジャクソンの呼び出しに応じることもできます。あなたにはいくつかの選択肢が用意されている。それが真っ当な結末に辿り着くものとは一切保証されていないけれど。
で、呼び出しに応じてライムライト・クラブへ向かうと……。
いた! いたよ! マイケルジャクソンいた!
誰か助けて!
しかもなんか滅茶苦茶親しげに話しかけてくる! これには主人公Sergei君も困惑。
とりあえず仲良くする感じの選択肢を取り続けてみると、有難いことにダンスを披露していただけます。すごいぞ! トップ・パフォーマーのステージだ! 今2033年だけど!!
そう、このゲーム、ドット調でゴワゴワしたグラフィックですが、画面自体は案外ヌルヌル動きます。そのミスマッチ加減がまた不気味で面白いのですけども。
で、ダンスが一通り終わったところで謎の男が現れ、マイケルジャクソンを射殺。
その男から「おかえり」って言われる。何だか知らんがお前におかえりと言われる筋合いはないぞ。
Sergei君「おっ思い出したわ。ただいま」
プレイヤー「は???」
ん???????
これがSNAKEの3つめのエンディングです。このシナリオのエンディングは6つあるよ。じぶんでさがしてみよう!
……とまあ始終こんな調子で続くので、纏まった感想を書こうにも骨が折れるというか、Sergei君が急に覚醒した理由はDRAGONのシナリオである程度説明がつくようになっている気がするけどマトモな考察では歯が立たない予感がするとか、とにかく名状しがたい。そんなゲームです。
前述の3つめのエンディングについては相当端折ったのですが(射殺のくだりで意味深なセリフが多数飛び出す)、この2nd Noid Manが現れるところのBGMがクッソカッコイイことは声を大にしてお伝えしたいです。痺れる。
このシーンだけで元取ったなって思いました。
というかコレと同等かコレ以上のクールなトラックに出会いたい欲求があったからこそ全実績解除まで投げ出さずに済んだ面はありますね。
なんとも歯切れの悪い感想で申し訳ないのですが、今回の記事はここまで。
いやあ、とんでもない世界に迷い込んだものです。還ってこられてよかった。
非日常を味わいたい方にオススメな一品でした。以上。
それでは、また次の日曜に。