週報タルトトタン

よく寝て、よく食べ、日曜ものかき。

#130 体験版HUMANITY、柴犬とにんげんぽろぽろ

 

 読め……読め……読めない!
 タイトルの文字がトゥルトゥル動くからスクショを撮り辛い!
 オシャレ!

 

 2月24日のState of Playで取り上げられたらしい新規タイトル『HUMANITY』
 その体験版が発表当日に配信開始されたため、早速プレイして参りました。
 待ってた、こういうミニマルなデザインのパズルゲーム。時折無性に摂取したくなるんですよね。たすかる。

 

 とりあえず本記事が取り上げるのは体験版としてプレイ可能な範囲まで。
 全ステージクリア、全GOLDY取得を前提として話を進めます。

 ちゃんとした情報は下記の公式サイトをご参照ください。
 体験版はPS4、PS5、Steamで遊べます。レッツトライナウ。

 

humanity.game

 

 では、以下本文。

 

 

 

 

【いぬとニンゲンの行進パズル】

 あなたは柴犬です。
 エッ……私のシルエット、可愛すぎ……!?
 (最近は動物がかわいいゲームが多くて嬉しいですね)

 

 プレイヤーはこの柴犬を操作して、提示される盤面上を歩き回り、人間たちをゴールまで導きます。
 人間たちは目の前が崖だろうと壁だろうと前進し続けますので、右行け左行けジャンプしろと指示してやる必要があります。

 マップに描かれた移動経路に従って動く人間たちは、なんだかボールペンで書いた線を辿ってゆくアリたちに似ていますね。
 彼らの意志はどうなってしまったのか。彼らは果たして本当に“HUMANITY”なのだろうか。
 体験版の範囲では謎のままです。解明されるのだろうか。気になる。

 

 ゴールにたどり着くと、人間たちは天へと吸い込まれてゆきます。
 その人数が一定数に達するとステージクリア。
 プレイアブルなステージはTRIAL VERSION 10まで用意されています。

 

 与えられるコマンドは方向指示、ジャンプ、大ジャンプ(と浮遊強化)だけですが、マップギミック自体もバリエーションに富んでいるので、1~2時間程度の短いプレイ時間でも十分なエッセンスを感じ取れました。
 面白かった。
 ゲーム内容の詳細については次の項目にて。

 

 

【ニンゲンは落としてもいい】

 プレイヤーこと柴犬に出来るのは人間への指示だけ。
 指示はマップのマス目に直接書き込まれます。ある種、プログラミング的。

 マップ上には一定人数以上の人間が乗ると発動するスイッチ、クリアには関係ないけれど一緒にゴールできると実績が残るGOLDYなどが配置されています。
 それらを上手い具合に通るように交通整理して、スマートなクリアを目指すのが一流の柴犬というもの。

 

 なお、人間たちは誤った指示だろうと何だろうと無心で従います。
 なので、気を抜いていると……

 

 あっ。

 

 こういうことも起こります。
 気を抜いていなくても落ちます。もうね、容赦なくポロンポロン零れ落ちます。人命とは……?

 もはや細かいことは気にしない方がいいでしょう。ゲームオーバーにもならないし、クリア時の評価などには影響しないし(評価項目がそもそもGOLDY取得くらいしかない)。
 人間は落とし放題。

 

 ちなみに、柴犬の方も落とし放題だったりします。
 落ちてもダメージなし、残機の概念もなし。もちろんダメージ演出等もなし。
 マップの観察とルート構築以外には時間や思考を割かなくてもよい親切設計です。

 

 ということで、操作自体はレスポンスが良く失敗も許容されるため、アクション面の難易度はベリーイージーです。

 

 

 一方、パズル自体の難易度はというと……。

 

 初見ステージではしっかり悩ませてくれる、丁度いい歯応えでした。
 まずはGOLDY取得などを度外視してクリアを目指し、気が向いたらコンプリートのために再プレイしてみる位のスタンスが丁度いいと思われます。
 苦労したステージでも後からプレイするとスッとコンプできたりするので。

 

 ちなみに製品版ではもう90ステージ追加される? ようです。ワオ、大盤振る舞い。
 素人の発想だと序盤10ステージの時点で思いつきそうなギミックは出尽くしているのですが(貧弱パズル脳)、果たしてこれ以上何が出てくるというのだろうか……?
 パズルを作る方々の脳内は小宇宙。

 

 

【雰囲気がサイコー】

 アンビエントでミニマルな音楽を聴きながら、美しい空の下でブロック上を歩き回る。
 これが最高に落ち着く。
 腰を据えてどっぷり浸かるのも良さそうですが、個人的には毎日2~3マップをチマチマと進めたいですね。毎日の癒しの時間として。

 人間たちがモロモロと溢れ、零れ、流れゆく様は見慣れてくると一種の催眠動画のように見えてきます。顔のないアイコン的な人間像なので、余計な感情が掻き立てられず、ただただ砂時計を眺めているような心地になります。
 これも癒し。当人たちからすればたまったもんじゃないだろうけど。

 人間たちの動作の細かさは流石PS5といったところ。PS4でも遊べるようですが、その辺の処理は大丈夫なんだろうか。
 ちなみにVR対応のタイトルなので、この箱庭をヴァーチャルに眺めることもできるようです。
 当方、PSVR2の購入予定はありませんが、こういうタイトルが出るとちょっと心が揺れますね。いいなあ、羨ましい。

 

 

【いぬの要望】

 コレができたらいいな、というポイントが2点ほどありました。
 もしかしたら製品版では変わるかもしれないので、メモ書き程度に。

 

[早送りできたらいいな]

 人間たちがテクテクゾロゾロと歩いてゆくのを眺めるられるのが本タイトル独自の体験であることは理解しています。
 が、一方で、試行錯誤したい場面においてはちょっとじれったく感じる側面もありました。

 

 特に10番目のステージ。
 これはリアルタイムで人間を操作できない面です。
 人間たちを動かし始めてからは柴犬が透明になってしまうので、結果を見ながら方向修正することができません。

 よって、ミスをしたら最初からやり直し。
 人間たちをスタート地点に戻し、方向指示を置きなおし、ゴーサインを出したら、再び彼らの動きを観察するだけの時間がやってきます。

 

 プレイヤーが見たいのは「修正点がうまく動作するか」だけなので、既に問題のないと分かっている区間をテレテレと歩くところを眺めても仕方がない。
 なので、等速で見る必要のない部分は任意にスピードアップできるとより良いかなと思ったりしました。

 

 とはいえ試行回数は(きちんと考えさえすれば)そこまで必要なく、スタートからゴールまで我慢ならないほど遠いマップなどもなかったので、ぶっ続けでプレイするのでない限りは十分許容できるかと。

 概ね快適です。ただ、もう少し便利だといいなというだけ。
 とはいえ、あのチルな雰囲気を壊さずに倍速機能を搭載するのは難しそうではあります。
 HUMANITYらしさが失われるのであれば別に要らないかな……。

 

 

[チュートリアルは×ボタンでも閉じたいな]

 些細な点。
 新しいパズル要素が追加されるとチュートリアルを参照できるのですが、その説明画面を○ボタンでしか閉じられない。
 微妙に引っかかる操作感です。
 ○ボタンはPS5の取消ボタンにあたるので、PS4なら×ボタンにアサインされているのだろうか。

 これは個人的な感覚でしかありませんが、メッセージなどを消すボタンは決定・取消両方に対応していてもいいんじゃないかと思っています。
 「消したいときはどっちでもいいからボタンを押せばOK」の方が直観的で好き。
 重ねて言いますが個人の好みなので別に大きな問題ではありません。
 チュートリアル自体そんなに頻繁にお目にかかるものじゃないし。

 

 

 

 とりあえず体験版で触れる範囲の感想はこんなところです。
 いや、これは製品版のリリースが楽しみですね。ハイクオリティなパズルゲーム自体が稀少なので期待大です。

 果たしてこの世界の謎は解かれるのか。
 新しいステージがあと90も追加される。どんなギミックが飛び出すのか。
 柴犬はどういう存在なのか。

 

 製品版を心待ちにしつつ、今日はここまで。
 それでは、また次の日曜に。