週報タルトトタン

よく寝て、よく食べ、日曜ものかき。

#031 続々・ニコマス、懐かしの日々


 先々週(#029)、先週(#030)と続いたニコマス記事ですが、うまくいけば今日で終わることと思います。
 なんたってそこそこ登録数の多い中から動画を一つ一つ視聴しつつ選ぶ訳ですから、これがなかなか悩ましいのですよ。
 今回に収まりきらず、結果としてこの四週間=ひと月が当時のニコマス回顧期間になってしまったらそれはそれで「なぜこの2021年に」感があって面白い気も。

 では今週もニコマスに思いを馳せましょう。
 各動画のPの皆様方へ感謝と敬意を表しつつ。

 

 

【みきりつ】宴会場のカラオケで「3年目の浮気」/わたまきさんP


 知る人ぞ知る「im@s電波歌シリーズ」の投稿者わたまきさんPが、美希と律子の声真似をしつつ「3年目の浮気」の替え歌を歌う動画。
 この替え歌が絶妙で、律子の持ち歌「いっぱいいっぱい」「魔法をかけて!」の歌詞にかけたフレーズ、765プロ事務員(2X歳)の小鳥さんの面影がチラつく一幕、美希がなんだかんだ律子の言うことを聞く感じ……等々、毎秒笑かしてくる威力の高さがウリ。
 なおわたまきさんPは前述の電波歌シリーズで伊集院光御大の「深夜の馬鹿力」で飛び出す替え歌クオリティそのままのアイマス替え歌をたくさんアップしてたりするので、それも是非見ていただきたいです。「Colorful Days」の急転直下のオチは必見&必聴。
 アイマスからは離れますが、同Pの自作電波歌シリーズも「脇から突然殴ってくるタイプの笑かし方」でイイですよ。
 「ロマンスの神様」に出てくるフィリピン女性のくだり、たまに思い出して笑う。

 

THE・無印/弓削P


 カヒミ・カリィの「Loloitapop Dollhouse」との絶妙な音ハメで繰り広げられる、765プロのとある一日のお話。百合を添えて。
 彼のPは「アイドルたちのジャンケン大会」シリーズで知られる通りストーリーテラー&セリフ回しの粋さで知られており、この短編においてもそれが遺憾なく発揮されています。「ジャンケン大会」のボリュームが結構デカい関係で、最初にオススメするならここがちょうどいいと思いかけたのですが、いかんせん内容がやや上級者向けか……?
 ちなみにまで続くのですが、小鳥さんの幸福度的には1で止めてあげた方がいいのかもしれません。
 誰か小鳥さんを幸せにしてあげてくれ!

 

765プロのみなさんのおかげです「食わず嫌い女王決定戦」一品目/ストラビンスP


 おそらく生粋のテレビっ子だったのであろうストラビンスPによる、「765プロのみなさんのおかげです」シリーズよりオススメをピックアップ。
 「はるるん・いおりんの玄人感」「いおりんにツンデレネタを振る絵里」「初夏の律子」あたりは彼のPの動画が好きな方の間では共通認識になっていそう。
 とんねるず感のある春香&伊織タッグがいぶし銀の味わい。
 Pの元番組&アイマスニコマスに対する造詣の深さ、MMD使いの巧さが同年代の視聴者たちの魂を揺さぶる、ニコマス界のゴールデンタイム・バラエティーです。
 今も継続して投稿を続けられていて嬉しい。Rimworldの続き、楽しみにしております。

 

アイマス2】 なにかとおしゃれなアイドル番長/八位P


 どうやらアイドル時代の律っちゃんのファンだったらしい、あまとうさん(鬼ヶ島羅刹ではなく天ヶ瀬冬馬)がプロデューサーに転身した彼女を舞台に引きずり出そうと奮闘するストーリー……がきちんと余すことなく伝わってくる、完成度がバッキバキに高いiM@SコラボPV。
 いやMV系でストーリーがきちんと伝わってくるって凄くないですか!?
 「あの手この手でアイドル達をプロデュースする律っちゃん」→「それに対抗する強力なユニット・ジュピター」→「ついに満を持してアイドル・律子が復活する!」
 の流れが言葉を使わずに表現されているのがとんでもない。遅れてやってきたアイドル・律子の貫禄と美しさが素晴らしい。
 リッチャンハカワイイデスヨ!

 

アイドルマスター2】Insomnia/mizuchiP


 あずささんメイン、律子・貴音を加えた3人ユニットのMV系動画。
 基本はモノクロトーン、印象的に差し込むコサージュなどの赤が目に鮮やか!
 画面構成はシンプルに見えるのに、よくよく考えてみれば「別衣装のアイドルが同時に映る」「2人←→3人の切り替え」などの謎技術ポイントがあったり……。
 当方はアイマス動画の編集をしたことがないのであまり詳しくないのですが、これってさりげなくやっているようでかなりの手間と知識が必要になるヤツですよね!?
 ラストで出てくる牙アクセが、妙にセクシーな画作りに一役買っていて大好き。
 彼のPの動画は中身がカチッとまとまった職人芸なのに投コメがハジケてて、それもまた味ですよね。扇情的なエロス!

 

アイドルマスター 兄に内緒でアニマスに親戚一同でアテレコしてみた/ちんこうP


 やるしかなかったなら仕方ない。
 L4U! に同梱されていたオリジナルアニメをちんこうPの皆さん(中身は当時のPたち)がアテレコした怪作。
 なんで……この……何?
 タグの「素人の犯行」タグがすべてを物語るクオリティ……のはずなのに毎シーン笑えるのは何故だろうか。
 やけに渋くてウィットに富んだ春香、一人だけ女性ボイス(ちんこう妹)だが滑舌を保証するものではない千早、聞き取りやすいがどこまでも気の抜ける美希、他にも愉快な魑魅魍魎(失礼)が登場します。乞うご期待!
 ちなみにこのアニメ、あの伝説のゼノグラシアの後の作品のようです。
 ゼノグラシアゼノグラシアで割といい作品だったと思う私です。

 

アイドルマスター 神さまのbirthday ちはやソロ ノーマルPV風/ちんこうP(妹)


 ちんこうPときたら(妹)だろ、ということでこちらもチョイス。
 主に小鳥さんのパチモンの「珍小鳥」役、(妹)ソロ動画や前述のアテレコにおける千早役を務めるちんこうP(妹)。
 その強烈≒危険な歌唱力は聞くもの全てを魅了する……!
 つけられるタグも秀逸なものが多いです。
 比較的音程が合っている「キミはメロディ」の[伸びて叱られるタイプ]とか理不尽にも程があって卑怯。

 

MMD】魔王エンジェルにまっさらブルージーンズを踊ってもらった/F-san


 魔王エンジェル旋風が巻き起こったころの超絶完成度・MMD動画。
 元々、ゲーム内のオーディションで登場してくる声なし・グラなしの最強NPCだった彼女らですが、コミック版「アイドルマスターrelations」で姿とキャラクター性を肉付けされ、アイマス2の諸騒動をきっかけに起こったブームによって再評価を受けた彼女たち。
 意欲的なPたちによりMMDモデルなどのハイクオリティな素材が出揃い、本格的な動画がアップされるようになってからは、ランキングがじわじわと魔王カラーに染まってきて楽しかったですね。
 つまるところ、ニコマスにおける魔王エンジェルは「俺たちが育てたアイドル」と言うべき存在な訳ですね。公式情報が765オールスターズと違って非常に少なく限られているので、ファンたちが付加した情報の比率が格段に高いのです。
 そんな魔王動画の中で、今でもたまに見たくなるカッコいいMMD作品です。一時非公開になっていたようですが、復活していただけたのはとても有難い。
 F-san氏の魔王動画は各人の表情に性格がにじみ出ていて、魔王エンジェルが確かにユニットとして存在しているという説得力があるから好きです。
 モデルも良いよね。配布停止は悲しかったな。
 ちなみに私はりんちゃん派でした。765メンツにはいないタイプの小悪魔で可愛いよね。

 

アイドルマスター House Of Jealous Lovers/てぴてP(TPTP)


 これはヤベエ。
 センス・手間・技術、どれを取っても一級品。The Raptureの元PVをアレンジしつつ作られた、キャプチャと手描きとてんこ盛りエフェクトの饗宴です。
 なお彼のPは「TPTP」名義で音源をMIXするタイプの動画もたくさん投稿されており、[○○ゴールドへようこそ]シリーズでよく見かけますね。
 ゴールドシリーズも大概、見てると気持ちよくなってくるタイプの動画群ですので、疲れた時に浴びるように摂取したいものです。
 未だに「何を食ったらこんなもん作れんだろう」と首をかしげています。
 13年来の謎。

 

天ヶ瀬校長の平成ハレンチ学園 vol.2/出火吐P


 これはわたまきさんPとは別の深夜の馬鹿力シリーズ。「渡辺校長の平成ハレンチ学園」のパロディ動画です。音源はそのまま。[痴豚×アイマス]タグは辿れば辿るほどこういう逸材に出会えます。オススメ。
 いわゆる「女子」の魅力をアイマスオールスターズにより表現されることで、視聴者は心置きなく「男子」になれる訳ですね。何言ってるんだ。
 もちろんタイトルの通りvol.1もあり、なんならvol.4まで続く名シリーズですが、個人的にサムネにもなっている「制服を決めるアンケートでとある意見を黙殺した」のくだりで死ぬほど笑ったのであえてこちらで。中学高校のスカートのポケットは案外と長かったり深かったりで使い勝手が悪いとか何とか。
 そもそも素材(元番組)が面白いのに、ヨゴレ役をジュピターのメンツがやってるんだからもうね、ズルいですよね。

 

それは贈り物みたいな顔をしてやってきた/阿呆鳥P


 ポエトリーリーディング、つまりトラックを流しながら詩(歌詞?)を朗読する音楽のジャンルに合わせたMV動画。
 これをきっかけに小林大吾氏を知ったのは内緒。
 [R@P_M@STER]タグは根強い人気がありますが、それをさらに盛り上げようと企画された投稿イベント『P BOY P@RK '12』の出展作品のようです。
 数多く存在する小林氏の名トラックたちの中でも比較的直球なラブソング「処方箋」により、鮮明かつ克明にあずささんへの溢れる思いが綴られる(人によっては深く共感する)(私は共感した)お洒落アンドお洒落な作品です。
 冬の初めにキャンドルを灯して、ココアでも啜りながら視聴したい動画ですね。
 酒を飲みたくなる動画は数多くあれど、ココアの方がおいしくなりそうな動画はあまりない気がする。
 なお小林大吾氏のアルバムは全部聞きごたえがあって最高なので1stから4thまで必聴。最近ついにサブスクで解禁されたようなので、よりアクセスしやすくなって嬉しいですね。

 

 

 とりあえず、「コレは!」と思う動画は一通り紹介できたように思います。
 あるいは「マイリス上限も近いし、再生数が多くて見つけやすい動画は登録せんとこ」とマイリスには入ってない名作動画もありますし、10年ほどの時間の中で非公開・投稿者削除・権利者申し立てなどで消えていった動画も数多くあります。
 久しぶりに覗いたマイリスが歯抜けになっているときの寂しさときたら。


 今も視聴できる動画たちには是非長生きしてほしいものです。
 昔投稿したものって、ふと思い出したときに消してしまいたくなったりしますが(私もそう)。
 まあ、消すも消さないも作者=Pの決めることですからね。悲しいけれど。
 消えないうちに楽しんでおこう……。
 ネットの情報ってよく「絶対に消えない」「消せない」と言われますが、こういう動画データとかって将来どうなるんでしょうね。いつか復元できない状態になって、それをサルベージするのがネット・考古学として成立したりして。知らんけど。


 最後に。駆け足になりますが、最近(五年前まで有効)のだとこれらが好きな感じでした。


 

 以上、三週にわたって懐かしい色々を取り上げさせていただきました。
 来週からは何を書こう。


 また次の日曜に。