#082 鬼トレで脳をシバくこと一ヶ月
『東北大学加齢医学研究所 川島隆太教授監修 ものすごく脳を鍛える5分間の鬼トレーニング』の話。
もうすぐリリースから十周年なんですね。今や懐かしの3DS専用ソフトです。
ツノを生やした東北大学の川島教授(鬼)に脳をシバき倒され、マルチタスク能力やアタマの回転速度などを重点的に鍛えてもらえます。
これがシンドイのなんの!
去年5月にDLしたはいいものの、あまりのキツさに一日坊主や三日坊主を繰り返しておりました。ロクに続けられたもんじゃない。
が、今月に入ってようやくフルコースでやれる時間が確保できたので、ひとまず本腰入れて一ヶ月ほど打ち込んでみましたよ……というのが本日のお題です。
ちなみに上の画像は2日前だったかにグレードAAAに乗ったときの記念写真。
マグレで伸びた記録によって上がったグレードだったので翌日には元通りだろう……と半ば諦めていたのですが、案外維持できてます。一応は相応に成長できているもよう。
なんせ10年前のソフトですから上には上がいるのは重々承知ですが、昨今では珍しい鬼トレ初心者の記録として現在の最高記録をご紹介しましょう。
発売当時からずっと続けている方もチラホラ見かけたりと、このジャンルはまことに息が長い……。
《グレード AAA》
ゲージは半分あたりをウロウロしてます。
鬼計算:速い5バック
鬼めくり:レベル12
鬼ネズミ:速い6匹
鬼朗読:レベル7
鬼記号:速い4バック
鬼ブロック:レベル10
鬼カップ:7カップ
鬼耳算:5バック
以下、各トレーニングの所感や、役に立つかもしれない(が今どきこれを参考にする人はきっといないであろう)戦略紹介などをつらつらと書いてみます。
ご興味のあるかたは是非お立ち寄りください。
【鬼計算】
またの名を「nバック計算問題」。
次々に表示されては隠される簡単な数式を覚えて、出された順に解答していくトレーニングです。
初見は面食らいましたね。最初くらい手加減せえやと。
(しないから“鬼”トレーニングなんだろうよ)
1バックは当然、出来るんですよ。問われていることは「さっき出ていた数式の答えは?」ってだけなので。
速い1バック? 楽勝楽勝。こんな計算、小学生低学年のころに卒業したわいと鼻歌混じりに進められます。
さて、2バックになると話が違ってくる。
1つめの数式を解く。
答えを覚える。
2つめの数式を解く。
答えを覚える。
3つめの数式を解きながら、ハテ、1つめの答えは何だったか? と思い出す。
1つめの答えを書きながら、3つめの答えを覚える。
2つめの答えは……あれ? 何だ?
こうなるとその後の解答は総崩れです。
パニックになった瞬間、解いた筈の3つめも飛びますし、4つめの数式はきちんと解けていない。
ヒイヒイ言いながらなんとか速い2バックまで辿り着いても、3バックなんて夢のまた夢……という日々がだいたい1週間くらい続いた覚えがあります。
これには初っ端から心を折られましたね……(だから三日坊主になってしまったんだろうな)。
計算式自体はきわめて簡単で、答えもすべて1桁と覚えることは少ないように見えるのですが、ひとつの式に「◯+◯=◯」と既に数字が3つ含まれているのがミソ。
人間が瞬間的に覚えられる数字はだいたい3〜7桁が限界らしく(これについては諸説あるようなのでだいぶ広めにとりました)、2バック課題は既に9つの数字が登場しているため、順当に考えれば人間のアタマのキャパを超えている訳ですね。
さらにその問題群を「計算しながら」「答えを暗記して」「手書きで答えを書く」と愉快なマルチタスクでやらされるといった寸法なので、慣れてなければパニックに陥るのは必定。
そう、慣れ。
鬼トレの記録が伸びる要因は、半分くらい「慣れ」なのではないかと体感しています。素人の意見ですけども。
ただまあ脳が発達するにしろしないにしろ、成績が伸びる体験というのは嬉しいものなので、とりあえず引き続き続けてみようかなと考えております。
もう少し鍛えたら何か別のものが見えてくるかもしれませんしね。
あ、で、鬼計算の戦略の話。
これは先人たちの知恵を借りてコンベア式・語呂合わせでやっております。
コンベア式というのは
12345
23456
34567
……というように新しい数字を末尾に続けてトコロテン的に押し出してゆく覚え方のこと。
そしてこれらを、
いにさしご
にさしごろ
さしごろな
というように単語に変換して暗記しています。
それだけだと字数(音数)が多くて5バックあたりになると苦労するので、少しずつ頭に字面を“画”として思い浮かべられるようにし、なんとかカバーできないかと画策している最中であります。
現在は速い5バックで安定中。目指せ6バック。
【鬼めくり】
2桁数字の書かれたカードでやる神経衰弱。
レベルが上がるほど枚数と書かれた数字のスケールが増えていくぞ。
これは最初から割と得意だったのですが、しばらくレベル10で足止めをくらってしまい、ここが己の限界か……と半ば諦めかかておりました。
が、昨日やったところカードの配置が神がかっておりトントン拍子でレベル12まで上がってしまいました。
急に上がった時は嬉しい一方で、維持が大変なため内心複雑なのが鬼トレのおもしろいところ(案の定今日はレベル11に戻りました)。
戦略というほどのものではありませんが、「覚えている領域と覚えていない領域で比較すること」を意識すると伸びやすい気がします。
最初にめくる列は語呂合わせで覚えておき、その後めくる未知の領域と照合していく(ここは無理に覚えない)。
そうするうちに序盤のものは忘れていくので、最後の列を覚えながら開いていき、残った序盤の数字が最後の列にないか探す。
こういう動作をすると、まったく覚えていない領域が残りにくいので安定するかもしれません。
知らんけど。
ところでこの鬼めくり、解きやすさがカード配置に左右されがちな気がしています。
序盤〜中盤で同じカードをぜんぜん引けずに「ワーッなにも覚えてないぞ!」となることもしばしば。
そうなったら素直に降参ボタンを押して、カード配置ガチャに賭けた方が分がいいように思いますね。やや邪道ですけども。
【鬼ネズミ】
伏せられたまま動かされるブロック、下に隠されたネズミちゃんは今ど〜こだ? なパズル。
映像記憶というやつでしょうか。
ハズレマスはネコちゃん。たまに川島教授が混ざります。混乱するからやめて!
最近はようやく速い6匹が安定してきたのですが、なかなか7匹に届きません。もどかしい。
これは戦略もなにもないような……。
あえて言うなら、安定してやれたな〜と思うときは「次の動きでどんな配置になるか予想できている」「全体を俯瞰して見ることができている」場合なので、その辺を意識するとやりやすいのかもしれません。
部分だけにこだわってしまって、離れ小島にいるネズミちゃんを見逃すこととかしょっちゅうなので。
【鬼朗読】
最大4文字の単語に下線が引かれた文章を朗読させられ、最後に「下線が入ってた単語は何?」と聞かれる問題。
これ、慣れるまでめっちゃかかりました。難しすぎて絶望した。
ようやくレベル6で正解できるようになってきました。レベル7は到底できそうにないですが、余裕でやれる日は来るのだろうか……。
戦略としてはこれも先人の知恵を借りて、下線の単語で新たな文章を作ってしまったら結構イケました。
ただし朗読するには小難しい文章とか、繋げにくい単語群がきてしまうと一気に総崩れしやすいですね。文章ガチャの面あり。
レベル6とかの長文になってくると、そもそも全ての単語を繋げて綺麗な作文するのが基本難しいので、いっそ3単語・3単語で分けてしまうほうが覚えやすいですね。
鬼計算の伸び悩みはこの「切り分け」を使いこなせるかにかかっている気がするので、改めて戦略を練ってみようかな……。
【鬼記号】
基本はnバック計算と同じ。ただし流れてくるのは謎の記号。
3つの選択肢から正しい記号を選んでね、という問題です。
これこそ“慣れ”の最たるものだと思われます。
見慣れない記号、これが絶妙に「何かに似てるんだけど微妙に違う」「初めて見る」「意味がない」的なポイントを押さえたデザインのオンパレードで、初見では何を見せられているのかも分からずパニックになりました。
なんかチーズに似てるな! なんかカービィ64でカッター能力もらえる敵に似てるな! くらいの感想しか湧いてこない。
すごいですよあのデザイン力(いらんとこ褒める)。
戦略ですが、これはもう記号そのものに慣れて、名前でもつけて覚えるしかないかと思います。
名前もできる限り短いとヨシ。
先述のチーズは当初律儀に「チーズ」と呼んでいたのですが、そうすると速い3バックくらいで脳内読み上げのペースに限界がくるので、「チー」とか「チ」とかに変えました。
とはいえ普段の数字語呂合わせとは違うワードを使っているので、まだまだ記録は伸び悩んでます。
本当難しいですね、コレ……。
【鬼ブロック】
散らばった6つのブロックのどれかがパッと消えるので、どれが消えたか覚えて当てよう! な課題。
例によってレベルアップに従い覚える量が増えていきます。しんどひ。
配置がよかったのか運がよかったのか、うっかりまぐれでレベル10まで駆け上がってしまいましたが、普段は7〜9レベルでふらふらしています。
戦略、これは最初「上」「下」「中」などの言葉と視覚情報を照合しながら頑張っていたのですが、正確性がイマイチで伸び悩みました。
一定の法則でブロックに1〜6の数字を振り(私は左上から右に向かって順番付けてます)該当ブロックの番号を語呂合わせで覚えてゆく方式に切り替えたところ、ようやくレベル4〜6帯の壁を越えられたので、多分この方法かなり有効です。
ただしブロックの配置は常にお行儀がいい訳ではないので(どっちが1だよ、どこが終端だよ、と名付けの自分と回答の自分で喧嘩することもあり)視覚情報もなんとなく残しておかないと事故ります。
これもブロックのお行儀ガチャと言えるかも。
【鬼カップ】
番号の書かれたボールがカップに隠されたまま入れ替わるので、1から順にタッチして中身を当てよう! な問題。
視覚情報全振りな感じですね。
パニくると一瞬で全てが吹っ飛ぶあの感じは鬼ネズミに酷似しています。
ようやく速い6カップの水準に持っていけましたが、7カップはまだまだ安定しそうにないです。
試行回数を重ねたいのですが、油断すると6カップにまで戻されてしまい予断を許さない状況。ヒリつく勝負感という点では一番ゲーム的に楽しんでいるかも。
安定しないので戦略もなにもないですが、余裕のあるときは「数字が見えている」もしくは「連番の間に線が見えている」ことが多いです。
ただしカップ配置に見慣れるまではそんな余裕もないので、これは試行回数を稼げないうちは参考にならないかもしれない……。
(現に7カップは1回動いただけでホァ!? となることしばしば)
【鬼耳算】
鬼計算のリスニング版。
数式は画面に表示されず、教授(ナレーターさん)が読み上げてくださるので、それを計算して記憶して書き取りましょうね、という鬼畜の発想です。
最初、ルールを説明された時は戦慄しました。
耳から入る情報に滅法弱いことを自覚しており(カクテルパーティー効果なんてほぼ実感したことがないし、電話も聞き取りづらくて未だに苦手)ただでさえ心をぶちのめしにくる鬼計算をリスニングでやれと!? と悲嘆に暮れた覚えがあります。
が、これも慣れの問題だったようで、音声のパターンを覚えてきた今はほとんど本家の鬼計算に近いレベルに上がりました。
(ただし肝心の鬼計算自体が伸び悩んでいるので、こっちも同様に停滞しているという……)
戦略というか、これは初回のプレイであまりにできなくて絶望していたときに、教授から言われたアドバイスの「目を閉じてやってみたら?」が全てだと思います。
閉じてからは脳の視覚情報の部分をメモ書きに回せるようになった感覚があって(それこそゲームのUI的な感じで)、集中するには余計な情報を遮断するのが大切なんだなあ……と感心した出来事でありました。
といった具合で、これら8種目を毎日ひととおりプレイしております。
効果はどれほどあったものか……と最初の方に書きましたが、頭の回転などはともかく、しばらく悩んでいた集中力の欠如については意外と改善されてきたような感覚があります。あくまで体感。他の要因とかもあるかもしれないので話半分でどうぞ。
上には上がいる世界ですが、とりあえず伸びるうちはマイペースに楽しんでやってみようと思います。
昨日の自分より今日の自分の方が上手くやれてると思える瞬間、大事。
手軽な成長体験を得られるツールとしても優秀だと思われるので、今更3DSなんてと敬遠せず、始めてみたらいかがでしょうか皆々様。
3DSのソフトDLサービスも来年には閉鎖されちゃうらしいですし、今だけですよ今だけ。
そんな具合で本日はここまで。次回は普通のゲーム記事になる予定です。
では、また来週の日曜日に。