#027 Steam旧正月セールの反省会
やっと積みゲーが片付いてきたってんで、また性懲りもなく積んでしまった2月、旧正月セール。
多分Steamユーザーは積みゲーを貯金かなにかだと勘違いしている。ないと安心できない状態。
「なくなったからまた積んでいい」は積みゲーマーの始まりです。正直、積みゲーでも積み本でも、ジャンル問わず買ったその日こそが最良の初め時なので、よい子は早めに手を付けちゃいましょうね。
といった自戒もあって、このセールで買い込んだ奴らは割と迅速にプレイしてました。またFirewatch(#025)みたいに1年半以上も寝かせちゃったら厄介なので。
今回はプレイ済みなら感想、プレイ前なら買った経緯などを書いていこうと思います。
Steamで何を買うかなどの参考にしていただければ幸い。
いいの揃えてますよシャチョサン。
【ナユの冒険】(2021年、310円)
カンワイー! なシンプル・サクサク・クリッカー。
とにかくかわいい、それが最大の強み。
セールの記事ですがこのゲームは値引き対象外でした(一発目からコンセプトがブレる)。しかしもともとお安いのでまったく問題なし!
主人公のナユはじめ、案内役のルゥ、仲間になってくれるスズ、洞窟を案内してくれるうさみ博士、みんながみんなそれぞれにきちんと個性をもったビジュアル&性格で、どこを眺めても脳が「KAWAII...」と認識する実にHAPPYな体験でした。
戦闘システムやUIもシンプルで、デザインのかわいさ=強みを邪魔してこない(コレすごく大事!)のがとても良かった。
シンプルですが、フィーバータイムのタイミングや星のカケラの使い道など、ちょっとしたゲーム性を備えているのも嬉しいところ。飽きが来そうなタイミングで実績を全解除できるのも良調整。
ストーリーもやさしすぎて味気ないことなんてことはなく、情報屋さんでチラチラ示唆されるとおり結構いろんな設定が練り込まれているようで、メインストーリー中も「この先に何があるんだろう?」と興味を抱かせてくれますし、叶うなら次回作なんかでもっとこの舞台=島のお話を見てみたいと思ってます。
カワイイのはビジュアルだけにとどまらず、個人的には情報屋さんや衣装の説明などのテキストも丁寧に作られているのが伝わってきて良い。
それだけに、接敵したときのルゥ・スズの敵解説をのんびり読めるモンスター図鑑的なものが欲しいところ。
総評としては「いいところを最大限活かし、かつスポイルせずにまとめ上げた良作」です。
実績コンプリートまで1時間とお手軽で、メインストーリーのほかにミニゲーム(チーズへのみち)がついてるのもお得感。
何かのついでに購入するのをオススメします。
余談。
しばらくゲーム欲が落ち込んでいた(というかクリアする気力がないんじゃないかと自信を失っていた)のですが、このナユの冒険はサクッとプレイ出来て、なおかつ自力で実績コンプできた! という成功体験を与えてくれたので、私と同じように「油モノは食べられなくってのゥ」みたいな状態に陥ってるいい年のゲーマーにそっと処方したいですね。
【Journey】(2020年、1,520円→988円)
邦題、風ノ旅ビト。
PS3でハマって以来、このタイトルは思い出すたびにプレイするべしと決めておりますので、PS4を片づけてしまった今、PCでプレイできるようになったのは大変ありがたいことです。
簡単に言ってしまえば、この作品は「ステージクリア型の探索メイン雰囲気ゲー」であり、もっと主観的に表現するなら「見知らぬ誰かと出会い、すれ違うにしろ、親友になるにしろ、きちんと言葉を伝えられないままお別れするゲーム」です。
エモです。よろしくおねがいします。
マルチプレイというものにあまり馴染みがなく抵抗感さえあった時分、初めてプレイしたときの「あれっ……これ、中身は他のプレイヤーなの!?」と気付いた時の驚きといったら。
二周目で最初から最後まで一緒に付き合ってくれる旅ビトと出会えて、山を登り切った後、光の中に自分と相手が消えていった時の何ともいえない寂しさといったら……。
何度プレイしてもエンディングでの切なさが色あせない、私にとっての「人生におけるベストゲーム」に間違いなく選ばれるであろう名作です。
余談。
PSでのフレンドはほとんどがこのゲームを通じて知り合った人たちです。
(実は「一緒にプレイしたユーザー」を辿ると旅の同行者へフレンド申請やメッセージ送信を行えるため、一期一会で終わらせたくないプレイヤーとはゲーム外で繋がりを確保してました。今できるかは不明)
(どうしてもお礼を送りたいときとか、グリッチのやり方を教えてほしいときに使ってました)
(コンセプトに反する行為でもあるのであまり大きな声では言えない)
もっと言うと、そのフレンドたちとはほとんど交流がなかったりします。プレイするソフトどころか国籍もバラバラだったりするので。
一期一会の出会いは得てしてそういうものかもしれない。
【Noita】(2020年、2,050円→1,537円)
どうやったらクリアできるんですか? なドット・物理演算・ローグライクダンジョン。
もともとアクションが得意じゃないのもあって全然クリアできません。アクションもそうですし、随所に「これでHPが削れるよ!」「これは即死もできるよ!」とばかりに親切な地形効果や自爆呪文や地雷パークが転がっているので、とにかく死ぬ。ちょっと気を抜いたらすぐ死ぬ。気を抜かなくても死ぬ。
たいへんシビアな設計をしています。
でもこれは厳密に言うと「プレイヤーに対する殺意」とは違って(殺意の代表例:I Wanna be the Guy)、
・毒沼に浸かったらそりゃ痛いよね
・電撃の呪文? 水場で使ったら感電するわな
・暴走するデカい丸ノコを飛ばしたら事故りもする
・呪文がブーメランみたいに自分に戻ってくる? オーケー、爆弾は目の前で炸裂するわけだ
など「ああ、たしかにこりゃ死ぬわ」と納得させてくれるのが凄い。Noitaの世界の中で作られた「決まり事」がきちんと守られているからこそ、プレイヤーも納得してGame Overできる訳です。いや納得できんわ。ブーメラン魔法のパークとか誰が得するんだ。ぜったい許さん。
まあでもモンスターたちもプレイヤーと同じように溺れたり、燃えたり、フレンドリーファイアによる抗争の中で討ち死にを遂げたり、同じNoita世界の法則の中で生きてるのを見ると、「まぁそんなもんかな」と思えてきたりしないこともないです。
プレイするたびにもうやらんわ! と思ってしまうのですが、空き瓶に水を汲んだり、オイルや火薬に火をつけてバーッと燃やしたり、フィールドを爆破してシャリシャリ鳴らしながら金を集めたり、そういうチマチマした作業がクセになるのでまたプレイしてしまうという……。
しかしこのゲームを何周もクリアするとか、33個もオーブ(詳しくは知らない)を集めるとか、上手い人たちには天井がありませんね。
クリアどころか雪の3層も越えられない庶民からすると、あまりにプレイヤースキルセレブすぎて想像もつきません。
ドラゴンボールでいえば、牧場にいた戦闘力5のおっさんと界王神くらいの隔たりがあります。
遠すぎ。
ちなみにその七転八倒の様子は不定期に配信していますので、何かのついでにどうぞ。
【Manifold Garden】(2020年、2,080円→1,560円)
雰囲気良し・アンビエント・パズルゲー。
Refunct、The Talos Principle、Rez Infinite、klockiあたりが好きな人にはきっと刺さる。逆もまた然りで、Manifold Gardenが好きな人にはこのタイトルを勧められる。
もちろん忘れちゃいけない金字塔、Portalも。
内容としては割とシンプルで、重力を6方向に切り替えながらスイッチを押したりして進むオーソドックスな一人称パズルです。
似たようなゲームをプレイしてきた人であれば解法で詰まる場面はあまりないかと思います。前述のTalosのように、ステージ外のギミックを使うなどの超人的発想を要するステージはありません。少なくともクリアするだけなら。
慣れていない人でも、きちんと段階を踏んで難度が上がってゆくので「そんなの聞いてない!」とならずに順当に学習してゆける設計です。
親切!
忘れちゃいけないのがアートスタイル。「統一する」「並べる」がデザインなのだとどこかで聞きましたが、Manifold Gardenの建造物はまさしく研ぎ澄まされたデザインの極地です。
エッシャーのだまし絵を見て「この世界で歩き回ったらどうなるんだろう」と想像したことがある人にとっては夢の世界。ゲームじゃないと成立しない矛盾した空間がそこにあります。無限ループするし、ドアが異空間に繋がってたりもする。楽しい!
フォトモードが実装されているのもありがたいですね。どんどん壁紙を作っちゃいましょう。
私はコレをサブモニタの壁紙にしてます。適当に切り取ってもオシャレ。
全体的にカッコよくて楽しかったのですが、オレンジのステージのラストに顕著な「進むべき方向が極端に見づらいときがある」などの問題があって、ちょくちょく迷ってしまったのは痛かった。もしかしたらゴリ押し解決してたかもしれない。
ただ、空間が無限ループしているためにいくらでもやり直しが利くって点は懐が深くていいかんじ。
4時間くらいでクリアできるボリュームなので、雰囲気を壊さないように一気にプレイしたいタイトルです。
これも配信しながらプレイしていたので、道中めちゃくちゃ迷う以外はWalkthrough動画としてお使いいただけるかと。
以下はまだ手を付けてない未プレイのタイトルたちです。よく知らないのでふんわりと。
【HADES】(2020年、2,570円→2,056円)
噂の佳作ゲー。ビジュアルが漫画チックで面白いよね。
このスタジオのゲームはiPad版のTransistorを投げてしまって以来プレイしていないので果たしてどうなるか。
Noitaクラスの難度じゃないといいけど……。
心の中で「ハデスちゃん」と呼んでるんだけど主人公もしかしてハデスじゃなかったりします?
【Outward】(2019年、4,100円→1,640円)
プレイヤーに対するシブさが売りのわくわく苦行ゲー。
「地図に現在地点が表示されず、ランドマークとの位置関係から予測しなきゃいけない」と聞いてガゼン興味が湧いてしまい、根気がないくせにうっかり手を出してしまいました。
機械翻訳が入ってると却って混乱しちゃう人間なので英語でやってみようと思うのですが、Firewatchでさんざっぱら苦労したので正直勝算はあんまりないです。
がんばろう。
【Subnautica】(2018年、3,500円→2,450円)
どきどき深海探索ゲー。ホラーらしいけどどうなんだろう。
Outer Wildsの傷(完全には自力でできなかったくやしさ/経緯は#020で)が癒えぬまま、関連おすすめゲーに上がって来たこれを衝動買いしました。
素材をやりくりするタイプらしいです。リソース管理は久しぶりにやるので楽しみ。
タイトルとサムネイルから勝手に潜水ヒーリングゲーだと勘違いしていたのですが、本当はホラーなんですって。
泣いて投げる羽目にならないといいけど。
私の旧正月セール2021はこんな感じでした。10,541円也。
上記のとおり、まだまだ大きめのタイトルに手を付けられてないので、これからじっくり楽しんでいきたいですね。
消化しきる前にまた積んでしまわないようにしないと。
積みそうな気がする(意志薄弱)。
といったところで今日はここまで。
また次の日曜に。